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AI活用の内製化を支援する開発・運用基盤、NSWが提供開始

DIGITAL X 編集部
2020年5月28日

AI(人工知能)活用におけるモデルの作成から運用までをカバーする基盤サービスを日本システムウエア(NSW)が開発し、2020年5月28日に提供を開始した。事業会社による内製化を支援し、AIの導入コストの削減や企業主体のPoC(Proof of Concept:概念検証)、人材教育などを可能にする。同日に発表した。

 日本システムウエア(NSW)の「Toami Analytics Automation」(TA2)は、AI(人工知能)におけるモデル作成から運用までの一連のプロセスをカバーする開発・運用基盤のクラウドサービス(図1)。GUI(Graphical User Interface)を介して非エンジニアでもプログラミングなしに運用できるため、AIプロジェクトの内製化が図れるとする。

図1:「Toami Analytics Automation(TA2)」のサービス範囲。AI活用のためのモデルの作成と運用を支援する

 専門会社に依頼することなく、事業会社自身がAI活用のPoC(Proof of Concept:概念検証)を実施すれば、データ活用が主体的になり、現場を交えた情報管理が可能になり、プロジェクト費用の削減や業務効率の改善が図れるとしている。人材教育に向けても、実際にモデル構築をしながらAIを学べるという。

 TA2が提供する機能は(1)AIモデル作成、(2)MLOps(機械学習と運用の融合)(3)AIモデル配信の3つ。AIモデル作成では、GUIによりAIモデルを作成し、同モデルを評価指標に基づき検証する。NSWなどが構築したモデルの管理や特殊なデータ形式にも対応する。

 MLOpsは、AIモデルの精度を維持・向上させるための機能。AIモデルのバージョン管理や、精度の監視、再学習を支援する。各モデルは、クラウド/オンプレミス環境に配信し利用する。

 TA2を使えば、時系列予測や分類予測などが可能になるとする。時系列予測では、過去のデータから将来のデータを予測する。来店客数や製品の売り上げ、需要、ネットワーク負荷の予測や異常検知に利用できる。

 分類予測は、データが属するカテゴリーや種類を判定するもの。異常や異常予兆の検知、異常部位の特定、優良顧客の判断などに利用できる。