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既存システムと連携も可能なネットスーパー事業の基盤サービス、10Xが開始

DIGITAL X 編集部
2020年6月1日

ネットスーパー事業を立ち上げるための基盤サービスの提供を、食品流通向けITを手がける10X(テンエックス)が開始した。顧客に注文用モバイルアプリケーションを提供し宅配や店頭などでの受け取りに対応したネットスーパーのサービス提供を可能にする。2020年5月27日に発表した。

 食品流通向けITを手がける10X(テンエックス)の「Stailer(ステイラー)」は、小売・流通事業者がネットスーパー事業を展開できるようにするサービス。顧客向けのモバイル端末用アプリケーションを提供し、宅配や店頭などで受け取るドライブスルー型でのネットビジネスを可能にする(図1)。

図1:「Stailer」が提供するモバイル端末用アプリケーションの画面例(StailerのWebサイトより)

 モバイル端末用アプリは、毎日の献立を提案する機能も持つ。7000件以上のレシピから献立を提案し、同献立に必要な食材はアプリからタップ操作で購入できる。顧客に毎日の献立作りをサポートしながら購入単価の向上が図れるという。注文履歴やマイリストなどの機能もある。

 ネットスーパーの立ち上げには、既存の商品データベースをStailerと連携させる。
既存の業務システムを置き換えるデータベースやAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を提供する。店舗や配送センターごとに商品データなどが分散していれば、それらを統合。バックエンドのシステムをAPIで置換し、既存のECサイトやアプリケーションとの連携や、分析/CRM(顧客関係管理)ツールなどの利用を可能にする。

 システム連携に加え、ネットスーパーの実行に必要なパートナーの選定なども10Xが支援するとしている。既にネットスーパーを運営している場合も、既存システムを改修することなく、Stailerのモバイル用アプリを利用できる。

 10Xによると、日本でネットスーパーの導入が進まない背景には、店舗ごとに商品在庫や配送枠などを管理する既存システムの存在と、それら既存システムを改修するための人材不足がある(図2)。

図2:10Xが指摘する既存の食品流通システムの問題点

 結果、事業環境の変化にシステム面で早期に対応ができていないという。Stailerについては、顧客ニーズの変化に迅速に対応できるようシステムを随時更新するとしている。