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携帯のSMSとWebを連携できる企業向け公式チャットボットの開発サービス、CTCとKDDIが提供へ

池田 真也(DIGITAL X 編集部)
2020年6月11日

企業が公式のチャットボットを開発・運用するためのサービスを伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)とKDDIが2020年10月以降に開始する。携帯電話のメッセージングサービスとWebとを組み合わせたチャットボットが実現できる。2020年6月10日に発表した。

 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)とKDDIが2020年10月以降に開始するのは、企業が公式のチャットボットを開発・運用するためのサービス。CTCのチャットボットの開発・運用サービス「Benefitter」と、KDDIの企業向けメッセージサービス「KDDI Message Cast」を組み合わせて提供する。

 企業のシステムやクラウドサービスとAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)経由で連携することで、顧客のサービス利用状況を参照しながら、顧客からの問い合わせに自動応答したり、キャンペーンを通知したりができる(図1)。

図1:CTCとKDDIが始めるチャットボットシステムの全体像

 顧客とのやり取りには、携帯電話番号だけで長文や動画などをやり取りできるメッセージアプリ「+メッセージ」を利用する。携帯通信事業者の業界団体「GSM Association」による国際標準「RCS (Rich Communication Services)」に準拠し、KDDIとNTTドコモ、ソフトバンクの3社が共通に提供する。利用者数は1500万(2020年2月時点)を超える。

 +メッセージは2019年5月に企業の公式アカウントに対応した。この機能を使い、企業の公式アカウントから顧客に対し、サポートや製品/サービスの情報などを双方向でやり取りする。顧客ニーズに応じた適切な応答が容易になるとしている(図2)。

図2:チャットボット上の会話イメージ

 +メッセージ上の会話は、アプリ内で「ブラウザチャットモード」に切り替えれば、+メッセージで発生する通信数による課金を避けたコンテンツへ誘導できる。

 チャットボットは、プログラミング知識が不要で、短期間で開発できるという。開発支援策として、「基本会話のシナリオテンプレート」「ボット制作・利用方法のレクチャー」「+メッセージを活用したボットサービス企画支援」を提供する。

 10月以降の正式サービス開始に先立ち、Benefitterの一部機能を無償で提供するキャンペーンを2020年7月8日から9月30日まで実施する。同期間中に申し込めば、2020年12月31日まで基本利用料と基本導入支援料金が無料になる(月間ユニークユーザー数3000人まで)。