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産業用IoTプラットフォーム「ThingWorx」の最新版、米PTCが発表
産業用IoT(Internet of Things:モノのインターネット)プラットフォーム「ThingWorx」の最新版を米PTCが2020年夏から提供を始める。アプリケーションの開発環境やデータの分析機能などの強化のほか、拡張性と可用性を高める。2020年6月9日(米国時間)に発表した。
米PTCは、産業分野を主な対象にするIoT(Internet of Things:モノのインターネット)プラットフォームの最新版「ThingWorx 9.0」を2020年夏から販売する。ThingWorxは、センサーデータの収集から、それらを分析したり結果をフィードバックするための業務アプリケーションの開発・実行環境などを提供するソフトウェア群だ。
ThingWorx 9.0での主な強化点は大きく、アプリケーションの開発・実行環境の強化と、プラットフォームとしての運用不可の軽減に分けられる。
アプリケーションの開発・実行環境の強化では、組み合わせによるアプリケーション開発を可能にする「機能ブロック」を用意する。は、コネクターやドメインモデル、ビジネスロジック、UI(User Interface)などの構成要素を事前に定義することで、アプリケーション開発を容易にする。
各種データのアナリティクスでは、エッジコンピューティングの概念を採り入れる。データの伝送コストと遅延を低減し、設備などが稼働する現場での予測精度を高める。
より多くの産業機器が持つデータを分析できるよう、データ交換の国際標準規格「OPC Unified Architecture」に沿ったデータモデルを公開する。同データモデルは、PTCが米マイクロソフトとともに推進しているものだ。
一方、プラットフォームとしての運用不可の軽減では、管理機能「Solution Central」を強化する。管理者はThingWorx上での各サービスの展開や環境管理、開発チームの共同作業を一元管理できる。
またクラスター構成を導入し、プラットフォームの拡張性と可用性を高める。より多数のデバイスを接続し、より高度なデータ処理が可能になるとしている。