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ウェアラブル端末などから臨床試験向けデータを収集するクラウドサービス、米Oracleが発表

DIGITAL X 編集部
2020年6月24日

医療機関などでの臨床試験に必要なデータを、ウェアラブル端末や患者向けアプリケーションなどから収集するためのクラウドサービスを、米Oracleのライフサイエンス関連部門Oracle Health Sciencesが2020年6月18日(米国時間)に発表した。

 米Oracle Health Sciencesの「Oracle Clinical One Data Collection Cloud Service」は、医療機関などにおける臨床試験のためのデータを収集・管理するためのクラウドサービス。電子フォームによるデータ収集のほか、ウェアラブル端末や患者向けアプリケーション、電子カルテ、臨床検査などからデータを収集し、一元的に管理できるようにした。

 被験者をランダムに振り分ける無作為化や、治験薬の供給管理、患者データの収集までを同一システムで実行可能にしたことで、臨床試験のワークフローを簡素化した。治験を実施する医療機関や開発チームは、患者の使用経験や、治療法の安全性や有効性までを把握できるという。これにより、治療薬投入までの期間やコストの削減を支援する。

 臨床試験としては、簡素なフェーズI試験から、市販後調査、複雑な後フェーズIII試験まで対応する。既に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬やワクチンを対象とした試験を含む臨床試験で利用されているという。

 なお、臨床試験の立ち上げ期間を従来の約2カ月から数日に短縮可能な「Clinical One Randomization and Supplies Management Cloud Service」も発表している。