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ビッグデータ分析による意思決定支援のサービス群、JAXA発ベンチャーのDATAFLUCTが開発

池田 真也(DIGITAL X 編集部)
2020年6月24日

経営予測やダイナミックプライシングなど、ビッグデータの分析によって各種の意思決定を支援するサービス群を、JAXA(宇宙航空研究開発機構)職員が設立したベンチャー企業であるDATAFLUCTが開発している。第1弾として、小売り・サービス業向けの需要予測システムを2020年6月17日から提供を始めている。同日に発表した。

 DATAFLUCTは、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の知見を使って事業展開を図るためにJAXA職員が出資・設立したベンチャー企業。衛星データなどを用いた商圏分析などを手掛けている。そうしたビッグデータ分析の知見を元に、各種の意思決定支援サービスを開発し、「DATAFLUCT DX series.」として展開することを決めた。

 DATAFLUCT DX series.としては現在、経営予測やダイナミックプライシングなどを目的とした15以上のサービスを開発しているという。いずれも、データの蓄積環境の構築から、分析アルゴリズムの構築、実際の分析用アプリケーションの実装までを、それぞれ3カ月の計9カ月で実現するという(図1)。

図1:「DATAFLUCT DX series.」の成果物とサービス提供の流れ

 DATAFLUCT DX series.の第1弾として、飲食店や小売店、サービス業などを主な対象とした需要予測システム「DATAFLUCT forecasting.」の提供を開始した。POS(販売時点情報)データや予約台帳などの企業が保有のデータに、気象情報や商圏情報などの外部データを組み合わせて需要を予測する(図2)。商品発注や人員配置などの最適化に利用できる。

図2:「DATAFLUCT forecasting.」の概要

 DATAFLUCT forecasting.の需要予測アルゴリズムは、強化学習によって試行錯誤を繰り返す。これまで人の経験に頼っていた、異常気象などの急激な外的要因の変化にも対応できるとしている。

 システムはクラウド上に構築する。既存の自動発注システムなどとの連携にも対応する。