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残量把握などを可能にするIoTの開発支援サービス、京セラとソラコム、アイレットの3社が共同で提供

DIGITAL X 編集部
2020年7月17日

消費財やレンタル品などのメーカーが、消耗品の消費動向を把握するためのIoT(Internet of Things:モノのインターネット)の仕組みを開発する際の支援サービスを、京セラとソラコム、アイレットの3社が共同で開始した。自動発注システムなど対顧客の新サービスなどを構築できる。2020年7月14日に発表した。

 「消費動向把握IoT導入パッケージ」は、消耗品などの消費動向を把握するためのIoT(Internet of Things:モノのインターネット)の仕組みの開発支援サービス。京セラとソラコム、アイレットの3社が組み、センサーなどのハードウェア選びから、通信基盤、クラウド環境やアプリケーションの構築までを総合的に支援する(図1)。

図1:「消費動向把握IoT導入パッケージ」は、消費動向を把握するIoTシステムに必要なハードウェアから通信基盤、クラウドやアプリケーションの導入までを支援する

 飲料や洗浄剤、肥料などのビジネスでは、利用状況に応じて消耗品であるカートリッジやパックを補充したり交換したりする事業形態がある。最近は、消耗品のみ課金し、それを利用する機器は無料でレンタルするなどサブスクリプション型のモデルも増えている。

 消費動向把握IoT導入パッケージでは、そうした事業における消耗品の消費状況をオンラインで把握できる仕組みの構築を支援し、製品の利用頻度や消費動向に応じて消耗品を届けたり、適切な商品/量を届けたりなどの顧客向けサービスの開発・提供を可能にする。

 先行して導入支援を受けているUCCグループのソロフレッシュコーヒーシステムでは、コーヒーメーカーの利用動向を把握し、同コーヒーメーカーで使用する抽出用コーヒーカプセルの在庫の適正化に向けた実証実験に取り組んでいる。

 消費動向把握IoT導入パッケージが支援するのは、IoTの仕組みの実現に必要なIoTデバイスの試作フェーズ。必要なデータをどう取得し、そのデータをビジネスにどう活用するかなど、技術面とビジネス面のゴールと仮説を明確にしたうえで、それらを仮説検証するためのプロトタイプを設計・開発しテストする。期間は最短3カ月からになる。

 プロトタイプ完成後のユーザーテストと商用展開に向けては別途、必要な支援策を提供する。ユーザーテストでは、商用展開に向けたコストを最適化するためのシステムの再設計や導入体制の計画にも対応。商用展開後の追加サービスの開発にも応じられるという。

 本サービスにおける3社の役割は、京セラがハードウェアの設計・製造を担当し、ソラコムがハードウェアとクラウドをつなぐ通信基盤を提供する。アイレットは、データを管理するクラウドと、データの可視化やアラート通知などのためのアプリケーションの開発・運用を担当する。