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リモートから現場作業をARスマートグラスと5Gを使って指示、NTTドコモが法人向けに提供

DIGITAL X 編集部
2020年7月24日

リモート環境から現場に指示を出すための支援サービスをNTTドコモとサン電子が2020年7月13日に法人向けに開始した。AR(拡張現実)対応のスマートグラスと5G(第5世代移動体通信サービス)を使う。遠隔からの業務支援や熟練者からのスキル伝達などに利用できる。同日に発表した。

 NTTドコモとサン電子が提供する「AceReal for docomo」は、遠隔からの現場作業を支援できるようにするサービス。AR(拡張現実)対応のスマートグラスと業務支援アプリケーションを5G(第5世代移動体通信サービス)ネットワークで結ぶ(図1)。ARスマートグラスの初期設定や導入後のサポートサービスもセットで提供する。

図1:「AceReal for docomo」を使った遠隔作業支援のイメージ

 AceReal for docomoでは、現場作業者がARスマートグラスを装着し、現場の映像や音声を遠隔支援者にリアルタイムに伝送する。支援者は、ドコモの「ドコモオープンイノベーションクラウド」上で動作する業務支援アプリケーション「AceReal Apps」を使って、作業者が必要とするマニュアルや、作業内容を指示した現場画像などをARスマートグラス上に表示させる。

 両者を、ドコモの5Gをクラウド基盤に直結する「クラウドダイレクト」で接続することで、セキュリティを確保しながら低遅延での送受信を可能にする。ARスマートグラスの設定や稼働後のサポートなどもドコモが実施する。

 現場作業では、熟練者と新人などが組んで現場に同行し、作業品質の確保とスキル伝達を実施することが多かった。ただ人手不足や出張コストの削減に加え。昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策などから、遠隔地からの作業指示へニーズが高まっている。

 AceReal for docomoは、製造業における保守メンテナンスや、電気・ガスなど公共インフラにおける設備点検、農業でのノウハウ伝達といった業務に利用できるとしている。