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社会課題をテーマにした金融サービスの開発を目指す共創施設、NTTデータが開設

DIGITAL X 編集部
2020年8月7日

金融領域の新しいサービスを開発するための共創(オープンイノベーション)施設を、NTTデータが東京・大手町に2020年8月3日に開設した。SDGs(持続可能な開発目標)や社会課題の解決策を、金融企業とともに立案しビジネス化を目指す。同日に発表した。

 NTTデータが東京・大手町に開設した「SPLAB」は、保険・証券・銀行などの金融機関との横断的な活動を通じ、新しいサービスを開発するための施設。SDGs(持続可能な開発目標)や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)などの社会の変化に対応し、5年、10年先に必要とされる新しいサービスやビジネスの立ち上げを目指すという(図1)。

図1:金融領域のラボ「SPLAB」の活動イメージ

 SPLABでは、社会課題や社会構造の変化を掘り下げながら、課題の解決策の立案からサービス化までに取り組む。

 そのために、現代社会の課題や消費者について調査し、真に解決すべき問題を把握する。そこに「情報デザインメソッド」による定性的な仮説と、NTTデータ内外の専門家集団による定量的な分析を掛け合わせ、社会問題のテーマを抽出。それを生んでいる社会背景や定性的な要因を踏まえ、対処療法ではない解決策を生み出していく(図2)。

図2:事業創発活動プロセスの概要

 これらの課題解決は、新規事業の立ち上げや事業変革を目指す企業とともに模索する。NTTデータが提供するサービスや、スタートアップ企業とのオープンイノベーションなどにより新サービスを開発する。そのために、利用企業同士が交流するコミュニティーや、ニューノーマル(働き方や生活の新常態)に対応したリアルとオンラインを融合させた“場”も提供する。

 ラボの開設に合わせNTTデータは、金融領域のビジネスデザイン人材を集結し、デザイン能力を強化する。今後は会員制コミュニティー「DX LOUNGE」も開設する予定だ。コミュニティーでは、ビジネスデザインに取り組むに当たって必要なヒト・コト・サービスに常にアクセスできるようになるという。