• News
  • サービス

コネクテッドカーの車載カメラ映像を解析するサービス、富士通が開始

DIGITAL X 編集部
2020年9月15日

コネクテッドカーに搭載された車載カメラの映像を解析するサービスを、富士通が2020年9月25日から開始する。自動車が生成するビッグデータを使った自動車保険や交通管制サービスの開発などを支援する。2020年9月10日に発表した。

 富士通の「FUJITSU Future Mobility Accelerator Digital Twin Analyzer(Digital Twin Analyzer)」は、コネクテッドカーが搭載する車載カメラの映像を解析するためのサービス基盤(図1)。2020年9月25日にサービスを開始。2021年2月から北米や欧州地域を含めグローバルに展開する予定だ。

図1: AI画像認識技術と自車位置の推定技術によって車載カメラ映像を解析する

 Digital Twin Analyzerでは、カメラ画像から、車両や白線、信号機などのオブジェクト(対象物)のほか、乗用車やバス、トラックといった車両の種別、横断歩道やセンターラインといった白線の種別などの属性まで認識する。信号機のように変化する対象はトラッキングし、その変化を検知する。

 サービスの利用例としては、事故状況を自動解析し損害保険業務の効率向上、事故や障害物の落下などの情報に基づく交通管制サービスの提供、カメラ映像と実世界の状況を照らし合わせた情報サービスの提供などを挙げる。

 富士通は、実世界の車両データや天気情報などリアルタイムにデジタル空間上で再現・分析できるストリームデータ処理基盤「Digital Twin Utilizer」を2019年10月から提供している。Digital Twin Analyzerは、モビリティ領域におけるデジタルツインを実現するサービスの第2弾として提供する。

 同サービスの実現には、富士通研究所が開発したAI(人工知能)画像認識技術と、自車および周囲物の高精度3次元位置推定技術を使っている。両技術により、車載カメラの設置条件や種類を問わず、市販のドライブレコーダーでも高精度な解析ができるという。

 Digital Twin Analyzerの利用料金は、車載カメラ映像から解析可能なデータを抽出する基本機能サービスが月額500万円(税別)から、従量費用は個別見積もりになる。顧客の要望に合わせたシステムの要件定義書の作成や、セットアップサービスなども個別見積もりで提供する。