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モデルベース開発を評価・検証するためのリアルタイムシミュレーター、PALTEKが発売

DIGITAL X 編集部
2020年9月28日

自動車などの開発に採用されているモデルベース開発(MBD)の成果を評価・検証するためのリアルタイムシミュレーターを、半導体商社のPALTEKが発売した。2020年9月3日に発表した。

 PALTEKが発売した「MODEL CUBE」は、モデルベース開発における評価・検証の効率を高めるためのリアルタイムシミュレーター(図1)。自動車の開発での利用を想定し、制御対象物をコントロールするための組み込みコンピューターである「ECU(Electronic Control Unit)」の実機検証用装置「HILS(Hardware In the Loop Simulation)」を小型化している。

図1:モデルベース開発向けのリアルタイムシミュレーター「MODEL CUBE」の概要。

 自動車の開発におけるモデルベース開発は、車載する部品のモデルや、自動車を取り巻く種々の交通環境(道路、歩行者、自転車、標識、他のクルマなど)を模擬した外界のモデルを使ったシミュレーションによる開発手法。開発の前倒しや後戻りの抑制を可能にする。

 MODEL CUBEでは、モデルベース開発におけるコントローラーの単体テストと統合テストを実施できる。FPGA(Field Programmable Gate Array)を内蔵し、利用者自身が開発した各種のプラントモデルや信号処理モデルを実装してテストできる。同社の評価モデルを使った検証では、200マイクロ秒以下の演算応答時間を実現したという。

 HILSの小型化などもありMODEL CUBEはオフィスのデスク上でも使用できる。消費電力は15W以下。標準のアナログとデジタルのインタフェースを装備し、要望に応じたカスタマイズもできる。