• News
  • サービス

LPガスの配送業務をAI/IoTを使って効率化するサービス、日商エレクトロニクスが開始

DIGITAL X 編集部
2020年10月6日

LPガスの配送業務を対象に、AI(人工知能)やIoT(Internet of Things:モノのインターネット)などの技術を使って効率化を図るサービスを、日商エレクトロニクスが2020年9月30日に開始した。人手による配車計画の作成を代替する。同日に発表した。

 日商エレクトロニクスが開始したのは、LPガスの配送業務をAI(人工知能)やIoT(Internet of Things:モノのインターネット)などの技術を使って効率を高めるためのサービス(図1)。配車計画の最適化により、配送ドライバーの人手不足や人件費高騰といった同業界の課題を解決する。すでに一部のLPガス配送事業者が本サービスの利用を開始しているという。

図1:AI技術を使って最適な配送ルートを決定する

 同サービスでは、複数車両の使用を前提とした最適配車指示(VRP:Vehicle Routing Problem)によって、配車担当者や配送ドライバーの作業負荷を低減できる配送ルートを決定し、配送ドライバー間の勤務時間の平準化を図る(図2)。

図2:サービス導入によって組織全体で最大の効率を上げられるようにする

 具体的には、配送ドライバー全体のシフトに応じて、勤務時間などのしきい値や条件を設定すると、当日の状況に応じた地域割り当てや車両の積載本数を考慮したルートが設計される。たとえば、当日配送が必要でなければ、移動コストが少ない曜日やドライバーに変更することで全体の稼働時間を削減し、組織全体の効率化を実現する。

 1台の車両使用を前提としたルート最適化手法であるTSP(Traveling Salesman Problem)と異なり、保有する配送車両全体を考慮したうえでの、配車計画と車両単位に最適な配送ルートを決定できるとしている。

 LPガスの使用状況の確認は、LPWA(Low Power Wide Area)対応の機器を導入している企業であれば、残量情報を利用し、より高い精度で配送ルートの計算が可能だという。

 日商エレクトロニクスは、2021年度に本サービスによる売り上げ1億円を目指す。今後は、灯油のホームタンク補充、自動販売機補充など、定期補充配送にかかわる業種に適用していく計画だ。