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工場の設備群の稼働状況を遠隔で可視化・監視するサービス、ゼネテックが提供
工場の工作機械や設備の稼働状況を、遠隔地のPCなどから可視化・監視するサービスを、ITベンダーのゼネテックが2020年10月13日に開始した。稼働モニタリングデバイスとIoT(Internet of Things:モノのインターネット)を使い、工場設備の稼働率向上やメンテナンス時期の把握、トラブル時の対処などを支援する。同日に発表した。
ゼネテックの「GCモニター」は、工場内の設備の詳細な稼働状況を監視・分析して改善を図るためのサービス。工作機械や設備の運転状況(電源、稼働、停止、運転モード、アラームカウンタ、近接など)を示すデータを取得して可視化し、遠隔地からPCやスマートフォンで確認できるようにする。
複数の機械や設備のメーカーが混在していても利用できるのが特長。ネットワーク機能がない機器でも、配線を切断せずに、クランプ式の電流センサーを稼働信号配線に挟むことで、工作機械や設備からの信号情報を取得する(写真1)。
提供できる導入効果として、次の3つを挙げる。(1)生産設備の稼働率向上による売り上げや利益率の向上、納期遅れの解消、(2)各機械のメンテナンス時期の把握による突発的故障の回避、機械の故障時間の短縮、および不良品の削減、保守コスト削減、(3)トラブル発生時の原因追究と対応の迅速化である。
GCモニターは、ゼネテックが自社開発した稼働モニタリングデバイス「MH-101-A08」と、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)基盤「Surve-i」を組み合わせて設備の状況を監視する。サーバーは、AWS(Amazon Web Services)上に置くプランと、工場内に設置するプランから選べる(図1)。
IoT基盤では、信号情報やイベントの状態表示に加え、設備の稼働状況や生産状況などを可視化して表示する。工作機械のイベントに関するアラームを、登録済みのメールアドレスに通知する。
オプションサービスとして、電力や、温度・湿度・照度などの監視、稼働状況や社内広報などの情報を大型モニターに表示するデジタルサイネージも用意する。3Dシミュレーションソフトウェア「FlexSim」(米FlexSim Software Products製)と連携することで、シミュレーションによる改善案と現状データを比較検討ができるようになる。