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航空機用部品の機上計測を自動化するパッケージ製品、キャプテンインダストリーズが発売

DIGITAL X 編集部
2020年11月20日

航空機用部品の加工工程で発生する機上計測を自動化するためのソフトウェアやセンサーなどをパッケージ化した製品を、工作機械などを輸入販売するキャプテンインダストリーズが2020年11月16日に発売した。部品の仕上げ前後の形状計測を自動化し不適合品の発生を防止する。同日に発表した。

 キャプテンインダストリーズが発売した「エアロスペースパッケージ」は、航空機用の部品の機上計測を自動化するためのパッケージ製品(図1)。部品の加工工程で発生する機上での検査工程の一部を自動化するための三次元計測ソフトウェアやセンサーなどを組み合わせた。最終形状検査を機上で自動化することで不適合品ゼロを目指し生産コストを削減する。

図1:「エアロスペースパッケージ」に含まれる三次元計測ソフトウェア「PC-DMIS NC」の計測画面の例

 エアロスペースパッケージに含まれるのは、工作機械向け三次元計測ソフトウェアの「PC-DMIS NC」と、形状や厚み、温度を計測する各種プローブ、センサーを制御するための受信機。加工対象部品の仕上げ前後の形状や厚み、温度の計測を自動化する。

 航空機用部品は、アルミニウムやチタン、複合材(CFRP、GFRP)などの材料を使っており、形状もさまざまで、大きさも数ミリから数十メーターまでと幅がある。1機当たりの部品点数も多く、例えば米ボーイング製の大型旅客機「B777」の部品点数は300万個ともいわれる。部品の形状検査には、時間と人件費などがかかり、製造コストを押し上げる一因になっていた。

 キャプテンインダストリーズは、エアロスペースパッケージを航空機産業向けに初年度50パッケージを販売する計画だ。