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目視での確認作業のための画像認識サービス、NTTテクノクロスが販売
2020年12月3日
目視確認作業を対象にした画像認識サービスをNTTテクノクロスが2020年12月中旬より販売する。対象物をスマートフォンなどのカメラで撮影するだけで個数や型番、該当するマニュアルなどを表示する。作業の省力化やミスの削減を可能にする。2020年11月25日に発表した。
NTTテクノクロスが2020年12月中旬から販売する「MoxiFinder(モクシ-ファインダー)」は、AI(人工知能)技術を使った画像認識サービス。目視での確認作業を想定しており、カメラで撮影した画像から、対象物の個数や型番、マニュアルなどを検索し表示する(図1)。
認識技術には、NTT研究所が開発した「変形対応アングルフリー物体検出技術」を使用する。同技術により、(1)袋やパウチなど見た目が変形しやすいもの、(2)タグやラベルが添付されておらず、色違いや特徴の少ないもの、(3)複数種が混在している状態などを認識できるという。
ラベルなどが不要な認識の利用シーンとしては、車のメンテナンスにおいて画像から交換すべき部品の特定などを挙げる。複数が混在する認識では、物流倉庫における検品や小売店での棚割りなどに適用が可能で、確認作業の省力化や人手によるミスの削減を図れるとする。
同技術はまた、学習用のデータ量も最小限で済むという。例えば、変形しやすいもの認識には、学習用に大量の画像データが必要だが、MoxiFinderでは10分の1程度の学習量で認識できるとしている。
昨今、検品の省力化や目視確認でのミスの削減などを目的に画像認識技術を活用する例が広がっている。だが、見た目が変形しやすいものや色違いのものなど、特徴が少ない対象物を認識するには大量の学習データが必要なことが導入の課題になっているという。