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業務アプリの刷新に“戦略”がある国内企業は25%強、ガートナー ジャパンの調査

DIGITAL X 編集部
2021年1月5日

社内の業務アプリケーションの刷新・近代化に向けた“戦略”をもつ国内企業は25%強――。こんな調査結果をガートナー ジャパンが2020年12月15日に発表している。

 ガートナー ジャパンの調査は、業務アプリケーション刷新の必要性に対する認識などに関するもの。2020年5月に実施し、654社から有効回答を得た。

 同調査によれば、主要な業務アプリケーションに対し「刷新や近代化の必要性を感じている」とする企業が69.2%あった。従業員数が1000人以上の大企業では84.4%にまで高くなる。

 一方で、業務アプリケーションのあるべき姿を描き、既存のアプリケーションをどのように変えていくのかを考える「アプリケーション戦略」の有無については、「ビジネス戦略と合致したアプリケーション戦略がある」と「ITに閉じた形だがアプリケーション戦略がある」を合わせても25.5%にとどまった(図1)。

図1:自社の業務アプリケーションに対する戦略の有無(出所:ガートナー ジャパン)

 1000人以上の大企業では44.7%にまで高まるが、従業員数1000人未満の企業では22.0%に留まる(図2)。

図2:アプリケーション戦略の有無に関する従業員数による違い(出所:ガートナー ジャパン)

 この結果について、ガートナーのアナリストでシニア ディレクターの片山 治利 氏は「大企業は、既存の業務アプリケーションへの依存度が高く、刷新の必要性を感じるにもかかわらず、過半数の企業が戦略を有していない。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による環境変化を変革の契機にできるよう、アプリケーション戦略の策定や見直しに着手すべきだ」と述べている。