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国内M2M市場は2019年度に前年度比4.5%増の2100億円、矢野経済研究所が調査

DIGITAL X 編集部
2021年1月15日

国内M2M(Machine to Machine:機器間通信)の市場規模は2019年度に前年度比4.5%増の2100億円だった。M2Mを対象としたネットワークやシステム構築などが対象だ。矢野経済研究所が2021年1月7日に発表した。

 矢野経済研究所は、国内のM2M(Machine to Machine:機器間通信)市場について、通信キャリア/MVNO(仮想移動体通信事業者)、ITベンダー、システムインテグレーター、プラットフォーム事業者などを対象に2020年9月から12月にかけて調査した。

 同調査によれば、2019年度の国内M2M市場規模(事業者売上高ベース)は、前年度比4.5%増の2100億円(図1)。マーケットの勢いは鈍化しているとして2020年度のM2M市場規模は前年度比1.0%増の2120億円を見込む。

図1:2019年度の国内M2M市場規模(事業者売上高ベース)。2020年度は見込み値、2021年度は予測値

 国内M2M市場は2019年第4四半期に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で既存案件が保留や延期になった。ただ通年では、人手不足対応や遠隔/リモート志向の高まりなどを背景に市場は拡大基調にはある。、

 2020年度以降は、産業向けIoT(Internet of Things:モノのインターネット)の本格実装に伴い、5G(第5世代移動体通信サービス)に対応した機器やデバイスなどの導入が始まると予測する。

 2025年度以降も、既存の4G/LTEやLPWA(Low Power Wide Area)、Wi-Fiなどとの極端なコスト差や、信頼性、対応機器・デバイスの不足といった問題が生じない限り、新規導入のIoTシステムでは、5Gやローカル5Gを選択するケースも少なくないと分析。2030年を睨んだ将来展望では、産業分野でのIoTと5Gの利用が拡大するとしている。