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建設現場での立ち会い検査をリモートで実施できるクラウドサービス、福井コンピュータが開始
建設現場の立合い検査などをリモートで実施可能にするクラウドサービスを、測量土木用CADソフトウェアを開発・販売する福井コンピュータが2021年1月26日から発売する。2021年1月12日に発表した。
測量土木用CADソフトウェア・ベンダーの福井コンピュータが開始するのは、同社のデータ共有クラウド「CIMPHONYPlus(シムフォニープラス)」に各種ソフトウェアを組み合わせ建設現場をバーチャル環境上に再現することで、建設現場の立ち会い検査をオンラインで可能にする仕組み(図1)。対面での協議や検査といった業務を非接触/リモートで実施できるようにする。
CIMPHONY Plusは、工事現場を3D(3次元)点群データやBIM(Building Information Modeling)/CIM(Construction Information Building)モデルなどを使って再現・共有できるクラウドサービス。仮想空間上で現場を時間軸と位置情報とで管理できる。
今回、このCIMPHONY Plusに、他社製を含む各種システムを連携させることで、(1)遠隔立会い検査支援、(2)遠隔調査・協議支援、(3)コミュニケーション支援を可能にした。
遠隔立会い検査支援では、CIMPHONY Plusに現場計測アプリ「FIELD-TERRACE」を連携させることで、現場での計測値を出来形評価結果(ヒートマップ)として展開し、発注者の事業所から現場に対し検査指示を出し、計測結果を取得できるようにする(図2)。
遠隔調査・協議支援では、CIMPHONY Plusと建設用のVR(仮想現実)システム「TREND-CORE VR」を連携させることで、複数人がVR技術によって仮想空間上の現場を見ながら、現地調査や協議ができるようにする(図3)。VR用ヘッドマウントディスプレイを使わずに通常のモニターからも利用できる。
コミュニケーション支援では、CIMPHONY Plusに遠隔臨場システム「Gリポート」(エコモット製)を連携させ、現場の映像や音声をリアルタイムに共有可能にする(図4)。
国土交通省は「インフラ分野のデジタルトランスフォーメーション(DX)」の取り組みとして、公共工事における非接触・リモート型の働き方への転換を掲げている。新しい仕組みは、この動きに呼応したもの。
CIMPHONY Plusの利用料金は、Standard版が年間3万6000円(税別、以下同)から、Professional版は年間21万6000円から。