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産業機器のリモートサポートを可能にするサービス、東京エレクトロン デバイスが販売開始

DIGITAL X 編集部
2021年1月25日

産業機器を遠隔地からサポートするためのサービスを東京エレクトロン デバイスが2021年1月14日に発売した。産業機器の操作画面をサポートセンターから共有しフィールドサポートを支援する。コロナ禍での訪問時間の最小化ニーズに応える。同日に発表した。

電話だけでは把握できなかったユーザーの状況を視覚的に正確に把握でき、トラブル解消のアドバイスや、訪問サポートの必要性の判断や手配など、的確で迅速なサポートが可能になる。

 東京エレクトロン デバイス(TEDの「FalconLink on Azure」は、客先にある産業機器の操作画面やマウス/キーボードの操作、ログデータを遠隔地にあるサポートセンターから共有するためのサービス(図1)。フィールドサポートの工数を削減しながら、サポート品質の確保と顧客満足度の向上を支援する。

図1:FalconLink on Azureのイメージ

 産業機器メーカーは、自社製品にFalconLink on Azureを組み込んで、リモートサポートを提供する。TEDが用意するクラウド環境を使うSaaS(Software as a Service)モデルと、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)システムなどとの連携などが可能なカスタムモデルとを用意する。

 FalconLink on Azureでは、他社ネットワークへログインすることなく、インターネットに接続するだけで操作画面やログデータを共有できる。通信はSSL暗号通信に対応している。

 操作画面の転送やリモート操作の許可に関する設定は、顧客に権限を与えることで、顧客企業のポリシーや環境に合わせられるため、顧客のセキュリティ/プライバシーの保護や、組み込み機器のリソースに配慮できる。

 産業機器のフィールドサービスは一般に、顧客からのトラブル発生通知をサポートセンターが電話で受け、そこで解決しなければエンジニアが訪問しサポートする。ただ電話では状況を正確に把握するのが難しく、誤った認識のまま訪問し解決までの時間がかかることがあった。

 さらに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生により、訪問サポートを最小限にする必要性も高まっている。FalconLink on Azureにより状況を視覚的に把握することで、トラブルの早期解決を図り産業機器のダウンタイムを最小限に抑えられるようにする。

 TEDはFalconLink on Azureを産業機器メーカーに提案し、製品の開発から保守/サポートサービスの構築までを支援するとしている。

 FalconLink on Azureの料金は、SaaSモデルの場合は同時接続10ユーザーまでが月額8万円から。カスタムモデルの場合は、開発費が250万円から、月額料金は約8万円からの利用料と1万円のメンテナンス費になる。