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駐車場の利用状況を3次元レーザーで管理するシステム、ベル・エネヨンが開発

DIGITAL X 編集部
2021年1月26日

駐車場の入出庫などをレーザー光を使う3D-LiDARでセンシングして管理する駐車場向けシステムを、監視カメラシステムなどを手掛けるベネ・エルヨンが開発した。ゲートや移動を制限するロック板などを設置しなくても、利用状況を把握できるという。2021年1月21日に発表した。

 監視カメラや、その利用システムなどを手掛けるベネ・エルヨンが開発したのは、レーザー光を使う測定装置である3D-LiDARを使って駐車場におけるクルマの動きを監視・把握するためのシステム。「いつ」「どこに」「どの車両が」「駐車中なのか/駐車しようとしているのか」などを認識できるという(図1)。

図1:3D-LiDARによってセンシングした駐車場の例

 一般に時間貸しの駐車場では、車の入出庫を、駐車場所に設置したセンサーやロック板、カメラなどで感知・制御したり車番を認識したりしている。

 これに対し、3D-LiDARを使った本システムでは、レーザー光を照射して対象範囲に存在する物体を検知したり、対象までの距離を測定したりができるため、ロック板などの設置が不要になる。車両検知用センサーやカメラなどとの接触事故も回避できる。

 対象物の地面からの高さを計測することで、車両を判定する。車両以外の自転車や人も判別しながら検知することで誤認識をなくす(図2)。上面からに側面・背面を加えた3方向から認識することで、より正確に検知できるという。

図2:側面からのセンシングで人を検知している例

 ベル・エネヨンでは、コインパーキングなど時間貸し駐車場のほかに、コンビニエンスストアなどにおける長時間駐車対策、大型平面駐車場などでの満空情報管理といった用途を想定する。

 また駐車場や利用者の状況を示すデータを他システムと連携することで、自動運転車両へ駐車場情報の提供や、駐車場の利用料金のダイナミックプライシングなどにも応用できるとしている。