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フォークリフト作業の危険性を可視化するためのIoTによる画像分析サービス、コニカミノルタが発売

DIGITAL X 編集部
2021年1月27日

物流現場でのフォークリフト作業の危険性を、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)カメラで撮影した現場の画像を解析し可視化するサービスを、コニカミノルタが発売する。三井住友海上火災保険らと連携し、現場作業の労災リスクを低減する。2021年1月18日に発表した。

 コニカミノルタが発売するのは、フォークリフト作業の事故を低減するためのサービス(図1)。IoT(Internet of Things:モノのインターネット)カメラで現場作業の様子を撮影し、その画像から作業現場における作業員の危険行動や接触事故につながるリスク要因を特定し、改善案を提案する。

図1:IoTカメラを使ってフォークリフト作業現場の危険性を検知する

 分析に向けては、フォークリフト作業を実施するエリアに撮影機材を設置し、3日間にわたり現場を撮影。近接センサーを使ってフォークリフトと作業者が近接した時刻も取得する。撮影には、コニカミノルタグループのMOBOTIX AGが提供するネットワークカメラ「MOBOTIX」と、コニカミノルタ製のレーザー光による測定装置3D LiDARを用いる。

 作業を記録したい動画を分析し、作業動線やレイアウトの変更など、労災リスクの低減に向けた改善提案を約2週間でまとめる。映像分析および改善提案は、MS&ADホールディングス傘下のMS&ADインターリスク総研が担当する。

 サービス提供においは、MS&ADインターリスク総研ほか、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険と連携する。2020年12月からは、製造業や運輸・倉庫業などの屋内物流エリアを対象に、三井住友海上と、あいおいニッセイ同和損保の代理店を通じた試行運用も実施してきた。

 国内では、フォークリフトによる労働災害に毎年約2000人が被災し、うち20~30人が亡くなるなど、より安全な作業や環境の改善が求められている。