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リモートワークでは文書へのアクセスとモチベーションの維持が課題、加OpenTextが調査

DIGITAL X 編集部
2021年2月2日

リモートワークにおいては、メールや文書などコンテンツへのアクセス・共有と、モチベーションの維持が課題――。こんな調査結果を加OpenTextの日本法人が2021年1月19日に発表した。特に日本では、情報へのアクセス速度が生産性に影響しているという。

 『情報過多時代におけるリモートワークに関する実態調査』は、文書管理ツールなどを開発・販売するカナダOpenTextが実施した調査。リモートワークによる働き方の変化や課題を明らかにするために、日本と欧州4カ国(英、仏、独、スペイン)のオフィスワーカー2000人を対象に調べている。日本では2020年11月17日から11月23日にかけて調査した。

 同調査結果によると、長期化するリモートワーク環境下の課題としては、日本以外では「モチベーションの維持」が最も多かった。これに対し本では、「Eメール、ファイルシステムや文書、コンテンツへのアクセス、社内情報の共有」が53.5%で最も多く、カナダの17%、欧州の17.3%の3倍以上になった。

 ファイル共有に関して日本では、回答者の37.5%がGoogleドライブやDropboxなどの「個人用ファイル共有システムを利用している」とした。他国と比較しても高く、企業内の情報が容易に社外に持ち出されている実態が見て取れる。

 さらに「リモート環境で効率的に仕事をするためのデジタルツールが備わっていない」とする回答が51.3%と最も高かった。カナダは33%、欧州は38.8%である。

 日本の回答者の52.5%は、電子メールやニュース配信サービス、SNSおよび社内の共有ドライブなど、「毎日チェックする情報源がこの5年間で増加している」と回答している。

 業務に必要なファイルや情報の検索にかかる時間については、「10秒以内」と答えた割合が8.5%と他国と比較して最も低かった。カナダは25%、欧州は22%である。これらの結果からOpenTextは、「情報へのアクセス速度が日本のオフィスワーカーの生産性に影響している」と分析している。