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店舗や施設の混雑度をカメラ画像から予測するサービス、オプティムが提供

DIGITAL X 編集部
2021年2月5日

店舗や施設の混雑状況を監視カメラなどの画像から予測するサービスなどを、AI(人工知能)技術などを開発するオプティムが2021年1月28日から開始している。混雑状況を可視化するサービスの新機能として提供する。同日に発表した。

 オプティムの「OPTiM AI Camera」は、既設の監視カメラなどで撮影した画像をAI(人工知能)技術を使って解析するサービス。人物画像を匿名化したうえで、店舗や施設の混雑状況を可視化する(図1)。

図1:カメラ画像から匿名化したうえで混雑度を可視化する

 今回、機能強化を図り、混雑度を予測するサービスなどを追加した(図2)。コロナ禍で三密を避けた運営を求められる施設や店舗などでの利用を想定する。

図2:将来の混雑状況を曜日・時間帯別に予測し、グラフで表示する

 混雑予測は、可視化した結果から、これまでの混雑度の推移を学習し、将来の混雑状況を曜日別・時間帯別に予測しグラフにして表示する。顧客に混雑する時間帯を事前に伝えることで分散化が図れる。施設や店舗の管理者は、混雑しやすい場所や曜日・時間帯に合わせて、入場制限や導線変更といった対策が取れるようになる。

 機能強化ではほかに、(1)密集度合いに応じて使い分けられる「AIモード」の追加と、(2)運用管理機能を用意した。

 AIモードでは、施設外や店舗の前など屋内外両方での利用に対応する「標準モード」を追加した(図3)。屋外など、人と人の重なりが多いため、約15メートル以内の人物を検知し、匿名化を図るために距離に応じて大きさが変わるアイコンとして表示する。検知した人物の遠近を再現でき、プライバシーに配慮しながら遠近感と人数を把握できるという。

図3:施設・店舗外の利用を考慮した「標準モード」(左)と施設・店舗内の利用を想定した「詳細モード」

 従来の「詳細モード」は、施設内・店舗内での利用に最適化していた。人と人の重なりが少ないため、約8メートル以内の人物をシルエットで表示する。検知した人物の姿勢を再現できるため、人数の動きを含めて把握できる。

 運用管理機能では、可視化した結果の表示時間を施設・店舗の営業時間のみに設定でき、営業時間外は画像解析を停止する。一定時間以上画像をアップロードしていないカメラを検知する「カメラ無通信検知」機能も用意した。

 今後もOPTiM AI Cameraの機能強化を図り、2021年3月~4月に提供する予定だ。具体的には、(1)人が密集している街頭やイベント会場などを対象にした「群衆モード」、(2)検知結果を外部システムから利用可能にするAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)連携、(3)雨天時に傘をさした人物を検知できる「傘検知」である。

 OPTiM AI Cameraの価格は、混雑状況を可視化する基本プランが、1カメラ(1映像ストリームに相当)当たり月額2980円(税別、以下同)。解析結果をWebサイトなどに1万回まで表示できる。10万回表示のオプションは月額980円である。