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マーケティングなどへのXR活用を図るプロジェクト、博報堂グループが立ち上げ

DIGITAL X 編集部
2021年2月9日

AR(拡張現実)やVR(仮想現実)などのXR技術をマーケティングなどに活用するためのプロジェクトを博報堂がグループ各社と立ち上げた。対面型サービスでのコミュニケーションやブランドコミュニケーション、エンタテインメントやスポーツなどへのXR技術の活用を目指す。2021年1月29日に発表した。

 博報堂が立ち上げた「hakuhodo-XR」は、博報堂DYグループ各社による横断プロジェクト。2016年から取り組んできたAR(Augmented Reality:拡張現実)/VR(Virtual Reality:仮想現実)に特化した「hakuhodo-VRAR」の活動を拡張し、MR(Mixed Reality:複合現実)を加えたXR技術のマーケティング領域での活用を加速する。

 プロジェクトには、メディアやコンテンツホルダーと関係を持つ博報堂DYメディアパートナーズや、広告制作会社の博報堂プロダクツなどが参加し、XRを使った顧客体験の設計などを手掛けることで、新たな顧客サービスやコンテンツビジネスの拡張などを図る。

 hakuhodo-XRの具体的なプロジェクトとして、(1)対面型サービスにおけるコミュニケーションを対象にした「XR One to One Service」、(2)企業が提供するブランドコミュニケーション体験が対象の「XR Brand & Life Experience」、(3)エンタテインメントやスポーツなどのライブ体験を対象にする「XR Entertainment & Sports Experience」の3つを挙げる(図1)。

図1:hakuhodo-XRで取り組む3つのプロジェクト

 XR One to One Serviceでは、音声通話やチャット、ビデオ通話では実現が困難な新しいサービス体験の構築を支援する。店舗やECサイト、ショールームでの接客対応や、店頭カウンセリング、コールセンターでの顧客応対、教育や習い事などでの利用を想定する。

 XR Brand & Life Experienceでは、企業やブランドのB2B(企業間)/B2C(企業対個人)の接点において、XR技術を使った顧客体験を設計する。カンファレンスや展示会のバーチャル展開、キャンペーンやイベントのブランド体験、都市インフラやモビリティ分野での新サービスのほか、データトラッキングやマーケティングオートメーションツールとの連携などを想定する。

 XR Entertainment & Sports Experienceでは、XR技術を使った新しいライブ体験システムやプラットフォームを開発し、ライブコンテンツの新しい形の創出を支援する。音楽イベントや演劇、スポーツ観戦、ゲーム実況、展覧会、テレビ番組などが対象になる。

 これらを実行するためのスタジオ「hakuhodo-XR Studio」も開設する。XR領域における実験と領域を拡張するための開発基盤だ。XR技術や有識者、プレイヤーなどに関するXR領域のナレッジを蓄積し、研究開発のほか、注力領域やテーマに基づくソリューションを開発する。活動内容は継続的に情報発信もするとしている。