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社内申請など非定型業の処理時間をAI技術で削減するサービス、NTTテクノクロスが発売

DIGITAL X 編集部
2021年2月15日

稟議や申請など企業独自のシステムやルールがある事務処理時間を短縮するソフトウェアをNTTテクノクロスが2021年2月8日に発売した。定められた書き方や注意事項をAI(人工知能)技術で抽出し自動で提案する。EX(Employee eXperience:従業員体験)の向上を支援する。2021年2月2日に発表した。

 NTTテクノクロスの「BizFront/SmartUI Decision Manager」は、複雑な社内ルールがあるなどで定型化が難しい事務処理を対象に入力不可を軽減するめのソフトウェア。事務処理効率を高めるために導入が進むRPA(ロボティックプロセスオートメーション)では適用がしづらい非定型業務、人的判断が必要な稟議や各種申請といった業務の効率を高められるという(図1)。

図1:BizFront/SmartUI Decision Manager活用時のイメージ

 具体的は、既存のWebシステムに対し、データ入力時に守るべき社内ルールや、そのために必要なガイダンスなどをプルダウンリストやラジオボタンなどの形で後付けで表示する。対象業務のキーワードを入力すれば、記載内容に合う、ひな形や書き方の注意事項などを表示あるいは自動で記入することで、前例参照や内容の確認・修正にかかる手間を省略できる。

 NTTテクノクロスが、社内ワークフローシステムにおいて、2020年4月~10月にかけて、購買や受発注、経費精算などの決裁処理1354件を対象に適用し検証したところ、事務処理の稼働時間を年間約4000時間の削減が見込めると試算できたとしている。

 BizFront/SmartUI Decision Managerの実現には、NTTアクセスサービスシステム研究所が持つUI(User Interface)拡張技術とAI(人工知能)技術を組み合わせている。AI技術により既存システムを解析することで、各社独自のルールや担当者が抱える暗黙知を抽出・データベース化することで事務処理をサポートする。

 NTTテクノクロスはBizFront/SmartUI Decision ManagerをEX(Employee eXperience:従業員体験)を高めるためのツールに位置付ける。事務処理における間違いによる“差し戻し”は従業員のストレスになるからだ。今後もEX関連サービスを展開し、人材流出といった課題の解決や働き方の効率化を提案する計画だ。

 BizFront/SmartUI Decision Managerの利用料金は年間100万円(税別)から。