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業績成長企業の60%がプロトタイピングを活用、デザインファームのTUDが調査

DIGITAL X 編集部
2021年2月16日

新規事業開発におけるプロトタイピングの活用率は業績が伸びている企業のほうが低下している企業より高い──。こんな調査結果を、デザインファームのTsukuru to Ugoku Design(TUD)が2020年2月3日に発表した。

 Tsukuru to Ugoku Design(TUD)は、研究やリサーチに基づくファクトベースでデザインすることを掲げる2018年12月創業のデザインファーム。今回、新規事業や新規サービス、新規商品開発などに携わる男女を対象に、新規事業開発におけるプロトタイピングの活用をインターネットを使って2020年11月20日〜23日に調査し、521件の回答を得た。

 同調査によれば、業績が上昇している会社の60%がプロトタイピングを活用。逆に業績が下降している会社の活用率は37%だった(図1)。業績の変化とプロトタイピングの実施の相関関係を分析したところ、有意の関係性が示されたという。

図1:業績が上昇しているグループ(回答数239)と下降しているグループ(同162)のプロトタイピングの実施割合

 プロトタイピングを活用する目的としては「機能の精緻化やアイデアの探索など学習のため」が64.7%で最も多かった(図2)。プロトタイピングを通じた学習により、プロトタイピングの効果を実感でき、活用につながると分析している。

図2:プロトタイピングを活用する目的(回答数232)

 プロトタイピングを実施するうえで難しい項目としては最も多かったのは「仮説の構築」の21.1%。それに「プロトタイプの構築方法(資源を用いてどのようにプロトタイプをつくるのか)」が17.7%で続く(図3)。いずれもプロトタイプを作成する前の「プロトタイピング戦略」に分類される項目で、戦略立案の難しさを示しているという。

図3:プロトタイピングを実施するうえで難しい項目(回答数232)