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競合店との購買状況を比較するためのデータ分析サービス、ipocaが開始

DIGITAL X 編集部
2021年3月4日

自店と競合店との購買状況を比較するためのデータ分析サービスを小売業向けマーケティング事業を展開するipocaが2021年2月15日に開始した。データに基づく売り場の改善や販促施策の実施などに利用できる。同日に発表した。

 小売業を対象にしたマーケティング事業を手掛けるipocaの「ミセシル」は、顧客の来店状況や購買状況を定量的に把握するための分析サービス。自社店舗だけでなく競合店舗の状況と比較したレポートを元に、売り場の改善や販促施策の立案を可能にする(図1)。

図1:「ミセシル」が提供できるデータ分析の例

 ミセシルが分析対象にするデータは、(1)ネット上での行動を蓄積しているDMP(データマネジメントプラットフォーム)が持つ約4億8000万のユニークブラウザ(集計期間中の訪問者数)の行動データ、(2)レシートを元にした約100万人規模の購買データ、(3)GPS(全地球測位システム)を使った約2500万人の位置情報データなど。

図2:「ミセシル」が分析に利用するデータ

 これらを掛け合わせて分析することで、自社で取得するデータだけからは把握できない自店と競合店の併用状況や競合店での購買状況なども把握できるようになる。

 ミセシルが提供するレポートからは、データに基づいた品揃えや商品の選定、出店計画における商圏/競合調査などが可能になるとしている。

 今後は、独自に収集するデータを増やすとともに、AI(人工知能)技術を適用することで、新らた機能/サービスの提供に取り組むという。

 食品スーパーを中心に小売り業界では低価格化競争が進んでおり、商圏内での顧客の囲い込みや競合店との差別化、安売りに頼らない店づくりなどに向けた施策を求める動きが強まっている。