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店舗のデジタル化に必要なアプリ機能を提供する基盤サービス、日本カードネットとTISの合弁会社が提供へ

DIGITAL X 編集部
2021年3月30日

店舗のデジタル化に必要なアプリケーションを一括して提供するためのサービス基盤を提供するために、JCB子会社の日本カードネットワークとITサービス会社のTISが合弁会社を設立した。サービス事業者のアプリケーション開発を支援し、複数のアプリケーション機能を同基盤を介して提供する。2021年3月10日に発表した。

 日本カードネットワークとTISが設立したtanceは、店舗向けサービスを店頭の決済端末やタブレット端末へ配信するアプリケーション基盤を構築・運営する会社。JCBの子会社でクレジット決済用ネットワーク「CARDNET」を運営する日本カードネットワークが66.6%を出資し、2020年11月に設立。2021年2月にtance(タンス)へ社名変更した。

 tanceは、「distance(距離)」から否定を意味する接頭語「dis」を取り除いた造語。ネガティブな距離を取り除き、同社と事業者、事業者と生活者の間に理想の関係を築くという想いと、多くの価値を引き出す「タンス(箪笥)」という意味も込めたという。

 tanceでは、サービス提供者となる事業者のアプリケーション開発を支援し、店舗が必要とするアプリケーション機能の品ぞろえを図り、店頭の決済端末やタブレット端末にサービスとして配信する(図1)。

図1:tanceが取り組むアプリケーション基盤事業のイメージ

 提供するサービスとしては、POS(販売時点情報管理)レジやポイント/クーポンの提供、配送、予約管理やセルフオーダー、店舗独自のスマートフォン用アプリケーションなどを挙げている。

 これらサービスを提供することで、店頭のキャッシュレス環境を整理し、店舗運営業務の省力化を支援する。コロナ禍で小売り現場を取り巻く環境は大きく変化しようとしている一方で人手不足の深刻度が増しており、決済を軸としたサービス提供に力を入れる。

 将来的には同基盤を起点に、データマーケティングやテクノロジーを活用した新たな事業領域の提示や展開の支援にも乗り出したい考えだ。