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DXを推進するための専任組織の構築支援サービス、KPMGコンサルティングが開始

DIGITAL X 編集部
2021年4月14日

デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するための専門組織の構築を支援するサービスをKPMGコンサルティングが2021年3月23日に開始した。企業が自らDXを推進していくための道筋をつけられるまでを支援する。同日に発表した。

 KPMGコンサルティングが支援するのは、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に向けて同社が設置を提唱する専門組織「DXMO(Digital Transformation Management Office)」の構築と、DXMOがDXを推進するための道筋をつけることである(図1)。

図1:KPMGコンサルティングが提唱する「DXMO(Digital Transformation Management Office)」の主な役割

 経済産業省が2020年12月28日に公開した『DXレポート2』は、「DXを未着手、または一部分での実施」に留まる企業が95%もあるとする。コロナ禍で企業は、抜本的なDXへの取り組みが従来に増して求められるようになったものの、思うように進まないケースが多いとされる。

 その理由としてKPMGコンサルティングは、経営戦略に即した具体的なデジタル戦略が策定されていないことや、全社デジタル戦略を推進する、CIO(最高技術責任)やCDO(最高デジタル責任者)などの不在、DXを推進するリーダーの役割やKPI(重要業績評価指標)が定義されていないことなどを挙げ、その解決解決策がDXMOの設置である。

 DXMOは、CIO/CDOなどの直下に置くDX推進のための専門組織である。経営戦略と整合性を持つDX戦略の策定と実行、DX推進に向けた人材像の定義と確保、デジタルを用いたプロセスの構築、新たなビジネスモデルの策定、ナレッジの収集と共有などを担う(図2)。

図2:KPMGコンサルティングが提唱する「DXMO(Digital Transformation Management Office)」の主な役割

 DXMOの設置およびDX戦略推進へのアプローチとしては、まずは3カ月程度を目安に¥、DX成熟度の見える化から始める。企業の中期経営計画やビジネス戦略などを分析し重点テーマを設定した上で、各担当部門と、全社のデジタル成熟度の現在位置や方向性を明確にする。

 そのうえでインタビューなどによって抽出したビジネス課題をベースに、必要なデジタル施策の仮説を立てる。最終案として残った施策の実行に優先度を付け、3~5年で実現するためのプランを策定する。

 サービスの利用企業は DX成熟度の見える化のほか、ビジネス課題の抽出や、デジタル施策の作成と検証、デジタル施策実行の優先度決定と計画化といったDXの準備プロセスを体験・学習できる。これが将来的な自走に向けた素地の醸成につながるとしている。推進施策の実行字には、同社ノウハウを活用した「DXMO標準化モデル」も提供する(図3)。

図3:KPMGコンサルティングのノウハウをまとめた「DXMO標準化モデル」の概要