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ホテル向けダイナミックプライシングサービス、NECとダイナミックプラスが開発

DIGITAL X 編集部
2021年4月16日

ホテルの宿泊料金を需給状況に応じて変動させるダイナミックプライシングのサービスをNECとダイナミックプラスが共同で開発した。2021年4月より提供を開始する。最適な客室価格を算出することでホテル事業者の収益の最大化を支援する。2021年3月29日に発表した。

 NECが、チケット業界向けダイナミックプライシングの仕組みを提供するダイナミックプラスと提携して開発したのは、ホテル業界を対象にしたダイナミックプライシングの仕組み。NECのホテル業界向け基幹業務システム「NEHOPS」の新機能として2021年4月から提供を開始する。

 ダイナミックプライシングの仕組みは、NEHOPS経由で蓄積される宿泊者数や売上高などのデータを、ダイナミックプラスの需要予測用アルゴリズムに適用し、時期や天候、周辺イベント、近隣競合ホテルの動向などを加味して分析することで、最適な客室価格をリアルタイムに算出する。算出した客室価格は、NEHOPSの各種システムに自動で反映する。

図1:ダイナミックプライシングの考え方
図2:ダイナミックプライシングサービスの画面イメージ

 この仕組みでは、競合他社の客室価格やイベント情報、客室の稼働状況など価格設定に影響を与えた各種要素が可視化されるため、今後の需要予測や集客のための施策の立案、マーケティング活動などにも利用できる。

 ホテル業界は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を大きく受けている。“3密”を避けるために客室稼働率を抑えるホテルも少なくない。需給に合わせて適正な客室価格を機動的に設定できば、収益の最大化を図れるとしている。

 NECとダイナミックプラスは今後3年間で260のホテルへの導入を目指す。