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産業機器の予防保全サービス、日立産機システムが専用センターを開設し提供

DIGITAL X 編集部
2021年4月19日

製造工場における産業機器の予防保全サービスを、日立産機システムが2021年4月1日から開始している。機器の監視データをクラウド上で分析し、故障の予兆を発見する。専用の顧客対応センターも開設した。2021年3月30日に発表した。

 日立産機システムが始めたのは、製造工場における産業機器の稼働状況から故障の予兆を検知し、予防保全を提供するサービス。そのために「FitLiveカスタマーサクセスセンタ(CSC)」を開設し、生産性向上や省エネルギー化の支援策として提供する。まずは稼働データを遠隔監視している空気圧縮機を対象にする。

 CSCでは、空気圧縮機の稼働実績を示すデータを分析し、故障や性能低下の予兆を捉える。データ収集には、同社が2017年10月から提供している産業機器向けクラウド監視サービス「FitLiveサービス」を利用する。

 FitLiveサービスでは、設備の非稼働時間の短縮を目的に、設備の稼働状況を24時間365日、リアルタイムに把握し、問題があればアラートメールを配信している。空気圧縮機は、2021年2月末時点で約8500台を監視している。

 今後は空気圧縮機だけではなく、製造工場で使われるマーキングシステムや荷物を運搬するホイスト、給水ポンプなども対象にし、海外にも展開していくという。

 一般的な産業用設備機器は、利用企業が現場で保守・メンテナンスを実施し、不具合が発生した際にはメーカーがメンテナンスするケースが多い。ただ、不具合の発生から復旧までに時間がかかると生産性が下がるという課題がある。加えて昨今は、環境負荷を低減するためにも効率的な運用が求められている。