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ホテル客室をサテライトオフィスとして提供するためのマッチングサービス、NECが開始

DIGITAL X 編集部
2021年4月20日

ホテル客室をサテライトオフィスとして提供するためのマッチングサービスをNECが、2021年4月に開始した。客室を多様な働き場所として企業に提供することで、客室稼働率の向上を支援する。2021年3月31日に発表した。

 NECの「ホテルワークスペースマッチングサービス」は、ホテルの客室を企業のサテライトオフィスとして提供するためのマッチングサービス(図1)。同社が提供するホテル向け基幹業務システム「NEHOPS」を導入するホテルに提供し、コロナ禍でリモートワークなどが広がるなか、従業員に多様な働き方を提供しようとする企業の利用を期待する。

図1:「ホテルワークスペースマッチングサービス」の概要

 同サービスを利用する企業の従業員向けに、ホテルの空室検索や予約ができる専用のスマートフォン用アプリケーションを提供する(図2)。予約したホテルの一部では、利用当日のチェックインをタブレット端末による顔認証またはQRコードを使うことで非対面で行えるという。

 すでにNECグループ各社や住友商事など複数企業が本サービスを試行的に利用している。対象ホテルには、東急ホテルズやプリンスホテルなどが運営する首都圏のホテルが参加する。いずれもホテル業界が定める「宿泊施設における新型コロナウイルス対応ガイドライン」に則った対策を実施済みとしている。

NECは、今後、利用可能なホテルと利用企業が拡大することでNew Normalにおける働く場所の多様化とホテルの稼働率向上を促進できるとしている。

 コロナ禍で、企業はオフィス環境の見直しを含め、働く場所の多様化を模索し始めている。一方でホテル業界は、インバウンド需要の消失や国内旅行・出張の自粛などで宿泊客が減少している。客室を、セキュリティや遮音設備、Wi-Fi環境などが揃うサテライトオフィスとして提供することで、客室の稼働率向上を図りたい考えだ。

 ホテルワークスペースマッチングサービス専用のスマホアプリの料金は100ユーザーまでの登録で月額1万円(税別)から。NECは今後2年間で100社への提供を目標にする。