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金融事業者が顧客の潜在ニーズなどを分析するためのツール、マネーツリーが提供

DIGITAL X 編集部
2021年5月3日

金融事業者が顧客の金融行動などを分析するためのツールを、家計簿アプリ「Moneytree」を展開するマネーツリーが提供を開始した。金融向けデータ基盤事業を拡大するための一環だ。種々の金融データを分析することで潜在ニーズの発掘やサービスの創出/強化、顧客体験の向上などに利用できるという。2021年4月15日に発表した。

 マネーツリーの「LINK Intelligence」は、金融事業者に向けたデータ分析ツール。同社が提供する金融データ基盤「Moneytree LINK」に蓄積している顧客の口座情報や各種カード情報、ポイントやマイル、証券取引明細、不動産情報などを分析でき、顧客の金融行動の傾向を把握したり、特定の顧客セグメントを抽出したりが可能になる。

 Moneytree LINKを導入している銀行は35行ある。そのうち福島銀行など2行がトライアル導入を始めており、顧客体験の向上や新規サービスの創出などを視野に検討を進めているという。

 LINK Intelligenceの主要な分析機能は(1)「ダッシュボード」と(2)「インサイト」の2つ。ダッシュボード機能は、他の金融機関の利用状況などを含め、顧客の資産の分布状況を可視化するもの(図1)。顧客数や口座数、残高合計といったデータに基づき、競合分析や市場戦略の策定に利用する。種々の属性情報から顧客セグメントを絞り込んで抽出することもできる。

図1:金融データ分析ツール「LINK Intelligence」のダッシュボードの例

 インサイト機能はオプションとして用意する。AI(人工知能)技術と統計アルゴリズム技術を使って、定常的かつ自動的に顧客の属性とイベントをデータセットとして抽出する。データセットは、金融事業者が持つデータベースやダッシュボードに取り込むことで、顧客体験の最適化などのデータ分析に使用する。

 マネーツリーは今後、データの分析結果を基に、消費者行動へつながるサービス企画の提案や顧客へのレコメンドなど、金融事業者の顧客に対する金融体験を高めるための機能拡充を検討するという。

 金融業界では、法改正やFintech企業の台頭などにより、ビジネスモデルの変革や、新規顧客獲得のための接点創出などに向けたデータに基づく解決策の検討が進んでいる。

 競合商品開発や市場開拓では、競合他社を含む資産の分布状況やサービスの利用状況の把握が、顧客とのエンゲージメント強化では、顧客の資産状況や消費傾向の把握が、それぞれ必要だ。マーケティング活動においても、自動化や顧客セグメントを抽出が求められる。