• News
  • サービス

店舗への来客数を予測する機械学習システム、DATAFLUCTと東芝デジタルソリューションズが開発

DIGITAL X 編集部
2021年5月5日

店舗への来客数を予測する機械学習システムをAI(人工知能)関連ベンチャーのDATAFLUCTと東芝デジタルソリューションズが開発した。両者のサービスを組み合わせることで、専門家や複雑なデータ基盤なしに予測できるようにしたという。

2021年4月21日に発表した。

 AI(人工知能)関連ベンチャーのDATAFLUCTと東芝デジタルソリューションズが共同で開発したのは、店舗単位の来客数を予測するための機械学習システム。DATAFLUCTの機械学習モデルの構築サービス「DATAFLUCT cloud terminal.」と、東芝デジタルソリューションズの時系列データベース「GridDB Cloud」を連携して実現した(図1)。DATAFLUCTが販売する。

図1: DATAFLUCTと東芝デジタルソリューションズが共同開発した来客数を予測する機械学習システムの概要

 開発したシステムでは、自社データと外部データを使って予測モデルの精度を高めることで、専門家でなくても店舗ごとの来客数予測や消費者の購買行動分析を可能にする。予測データを使って各店舗での商品の発注量や陳列タイミングを調整することで、売り上げの最大化を図れるとする。

 店舗の来客数予測は、まだまだ属人的な勘や経験によっている。だが、コロナ禍など社会情勢の大きな変化や、それに伴う消費者行動の変容には対応が難しいうえ、他店舗は周辺環境や客層などが異なるため応用できなかった。

 属人化を排除するためにデータ活用への取り組みが進むものの、蓄積したデータの分析が不十分だったり、データ構造がバラバラで分析に活かせなかったり、あるいはデータを読み解く人材が不足していたりと、精度の高い予測モデルの作成が困難だった。

 両社は2020年5月、東芝が新規事業創出を目的に開催した「Toshiba OPENINNOVATION PROGRAM」を契機に連携を開始し、その成果として今回のシステムを開発した。今後は、発電予測や故障予兆検知といった分野を対象に、機械学習による予測システムを投入する予定である。