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AI導入時のガバナンス強化に向けた機械学習システムの品質診断サービス、日本IBMが開始
2021年5月5日
機械学習の品質を診断するサービスを日本IBMが2021年4月21日に開始した。AI(人工知能)システム導入におけるガバナンスの強化を支援する。同日に発表した。
日本IBMの「IBM ML品質診断サービス」は、AI(人工知能)システムの導入時に必要な機械学習(ML:Machine Learning)の品質を診断するサービス。AIシステムの品質を安全性や有用性、公平性の面から診断・評価し、そこから課題点や改善策、実施すべき品質管理項目などを提言する。
評価は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)と産業技術総合研究所が策定した「機械学習品質マネジメントガイドライン」に基づいて実施する。同ガイドラインは、機械学習を用いたAIシステムについて、あるべき品質の定義や管理項目を体系化したもの。日本IBMは同ガイドラインの策定に、機械学習品質マネジメント検討委員の一員として協力してきたという。
IBM ML品質診断サービスでは、機械学習システムに求める品質と管理項目を明確にしたうえで、ガイドラインの知識とAIシステムに関する知見を使ってシステムを診断する。そこから品質改善のための取り組みを総合的に提言することで、根拠を確認しながらシステムを改善し、適切に維持・管理できるようにする。
診断のためのフレームワークも、日本IBMのコンサルタントやデータサイエンティストが開発した。同フレームワークでは、開発中あるいは運用段階にあるAIシステムの品質を、予測性能やデータの量や質、プログラムなどのシステム的要素のほか、組織やプロセス、ツールなども加味して診断する。