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コンタクトセンターでの応対を録音するAIシステムの構築用ソフトウェア、米NICEが発売

DIGITAL X 編集部
2021年5月26日

コンタクトセンターにおける応対内容を録音するためのAI(人工知能)システムを構築するためのソフトウェアを、通話録音装置などを手がける米NICEが発売した。複数チャネルでの応対の録音プロセス全体を自動化できるという。2021年5月7日(米国時間)に発表した。

 米NICEの「InterACT(インタラクト)」は、コンタクトセンターにおける応対を録音するシステムを構築するためのソフトウェア。AI(人工知能)技術を使うことで録音プロセスの設定を自動化でき、CTI(コンピュータと音声の統合)連携や通話シナリオ別の定義などが不要になるという。

 具体的には、音声やチャット、メールなどの応対チャネルの別や、レコーダーの構成、内線番号、データソースを自動的に設定し、最大20万人のオペレーターに対応できるとしている。エンジニアが設定に割く時間や人的エラーを削減できるとしている。

 構築したシステムは、クラウド、オンプレミス、および両者を併用するハイブリッド構成のいずれでも動作する。必要に応じて、クラウド基盤やNICEが提供するコンタクトセンターのクラウドサービス「CXone」へ移行できる。

 システムは、複数の小さなサービスの集合体として開発・実行するマイクロサービスアーキテクチャーを採用している。負荷分散機能を持つほか、複数の動作環境で冗長性を高める「N+M冗長性(アクティブN台とスタンバイM台を用意する)」などに対応する。

 IT担当者と管理者が必要とするコンタクトセンターの証拠保管などコンプライアンス要件への準拠も容易という。セキュリティ面でも、共通脆弱性評価システム「CVSS v3」や通信暗号化「TLS 1.3」などのセキュリティ標準に準拠している。認証面では、ADFS(Active Directory Federation Services)やSAML(Security Assertion Markup Language)、OpenIDが利用できる。