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広告などの制作物を内製化するためのAIツール、電通グループ4社が提供

DIGITAL X 編集部
2021年6月1日

広告や販促、広報、問い合わせ対応などに制作物を内製化するためのAI(人工知能)ツールを電通グループ4社が2021年5月18日にから提供している。国内電通グループが開発・運用してきた15種類以上のAIツールから、企業ニーズに合わせて組み合わせて提供する。同日に発表した。

 「CXAI(シーエックスエーアイ)」は、電通国際情報サービス(ISID)と電通、電通デジタル、データアーティストの4社が共同で提供する制作物を自動生成するためのAI(人工知能)ツール(図1)。広告や販促、広報、問い合わせ対応など企業ニーズに合わせてカスタマイズして開始する。CXAIは「CX(Customer Experience:顧客体験)向上を支援するAI」という意味から名付けたという。

図1:CXAIのサービス概要

 CXAIのベースになるのは、国内電通グループが数年前から開発・自社運用してきたクリエイティブ分析に関する15種類以上のAIツール群。これらを組み合わせて企業オリジナルのAIツールとして提供する。既存AIツールを組み合わせることで、ゼロから開発するよりも構築・運用コストを低減した。

 AIツール群は、国内電通グループによる大量の制作物の表現やクリエイターのノウハウを学習しているため、より品質の高い制作物を自動または半自動で内製化できるとする。複数パターンの制作やパーソナライズにも対応し、制作ノウハウを形式化することで、CX設計における生産性や投資対効果を高められるという(図2)。

図2:CXAIでは用途に応じて既存AIを組み合わせて提供する

 企業のマーケティングや事業戦略において近年、顧客視点でのCX設計の重要性が高まっている。加えて、顧客接点は、広告だけでなく、SNSやWebサイト、問い合わせ窓口などと多様化している。これら多様な顧客接点で、それぞれのニーズに応えるには、大量パターンの制作物や情報収集が必要なうえに、制作物の表現が効果的かどうかが事前に分からないことがCX設計における大きな課題になっている。