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APIの開発から公開、運用までを管理する製品群、ブリスコラが提供開始

DIGITAL X 編集部
2021年6月8日

API(アプリケーションプログラミングインタフェース)の設計・開発から公開、運用までをカバーする製品群を、API事業を手がけるブリスコラが2021年5月27日に発売した。オープンソースのAPIゲートウェイ「Kong Gateway」を核に、必要な機能を開発・提供する。同日に発表した。

 ブリスコラはクラウドに特化した事業戦略の企画・開発を手掛ける企業。その一環でAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)活用に向けた事業を手掛けている。

 今回、APIの設計から開発、運用までをカバーする製品群を「BAMs(Briscola API Management Service)Series」としての提供を開始した(図1)。スマートシティでのデータ連携基盤の構築や、新たなビジネスモデルの創出などに向けて、業界標準のOpenAPIに準拠したAPIの設計から、開発・テスト、公開・利用、運用・監視まで、APIのフルライフサイクルを管理できるようにする。

図1:「BAMs Series」は、APIの開発から公開、運用までのライフサイクルを管理できる

 BAMs Seriesは、(1)「BAMs Gateway」、(2)「BAMs Catalog」、(3)「BAMs Meter」からなる。これまでBAMs Gatewayのみを提供してきたが、今回、BAMs Catalogと同Meterを追加した。

 BAMs Gatewayは、OSS(オープンソースソフトウェア)のAPIゲートウェイ「Kong Gateway」に、日本語対応のAPI管理コンソール「BAMs Manager」を組み合わせたもの。開発したAPIを登録してルーティングを設定するほか、APIに共通に必要な認証や流量制限などの機能をプラグインとして組み込める。ベーシック認証やLDAP認証、OpenID Connectなどと連携可能なプラグインを用意する。

 BAMs Catalogは、APIの開発者を対象にしたポータル機能を提供する。利用可能なAPIの一覧表示のほか、Git連携によるAPIのバージョン管理、OpenAPI仕様に準拠したAPI仕様ドキュメントの表示などができる(図2)。

図2:「BAMs Catalog」による利用可能なAPIを一覧表示した例

 このBAMs Catalogは、内閣府国家戦略特区が公開する「スーパーシティ/スマートシティにおけるデータ連携等に関する検討会」の調査結果資料が記載する『APIカタログや開発者ポータルサイトの仕様案』の基本機能を持つとしている。今後、一部の有料機能を除き、OSS化も図るとする。

 BAMs Meterは、APIの運用・監視機能を提供する。BAMs Gatewayが管理するAPIへのログを集計し、リクエスト数や平均応答時間、エラー率などを可視化する。利用者別/サービス別のAPI利用状況も把握できる。結果はダッシュボードに表示する(図3)。問題箇所の特定や、性能改善のためのシステム構成の検討などに利用できる。

図3:「BAMs Meter」によるAPI監視のダッシュボードの例