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実店舗における従業員と顧客の体験価値を高めるサービス、電通アイソバーが開始

池田 真也(DIGITAL X 編集部)
2021年6月22日

実店舗におけるEX(Employee Experience:従業員体験)とCX(Customer Experience:顧客体験)を高めるためのサービスを電通アイソバーが2021年6月4日に開始した。店舗の設計からバックエンドのシステム構築までを対象にする。同日に発表した。

 電通アイソバーの「One Tempo(ワンテンポ)」は、実店舗におけるCX(Customer Experience:顧客体験)の設計やデジタルトランスフォーメーション(DX)戦略の策定、および、それらの実行に必要なEX(Employee Experience:従業員体験)の向上や、システム構築などをワンストップで提供するサービス。店舗の経営課題をデータを基に解決し、新たな価値の創出を支援する(図1)。

図1:「One Tempo(ワンテンポ)」は実店舗における新たな価値を創造する

 One Tempoでは、表1に挙げるサービスメニューを用意する。

表1:「One Tempo」のサービスメニュー
メニュー名概要
3D空間ストアリアル店舗内でデジタル技術を使って双方向なコミュニケーションを可能にする
オンライン接客販売員がオンラインで在宅の顧客に接客する
サイネージコマース店舗の壁をバーチャルな商品棚にしチャネルを拡張する
ライブコマース店員がソーシャル上のショッピング体験を提供する
パーソナルコンシェルジュ手厚いサポートでロイヤルカスタマーのエンゲージメント向上につなげる
AI(人工知能)診断膨大な選択肢から顧客に最適な商品をレコメンドする

 これらの施策では、EXとCXの価値向上を重視する。EXの価値向上では、店舗のDXに向けた取り組みへの従業員の貢献度を数値化して評価できるようにし、従業員が顧客の行動データや決済データなどの活用に積極的に取り組めるようにする。

 CXにおいては、オンラインとオフラインのデータを統合し、顧客1人ひとりに最適なサービスやブランド体験を提供することで、顧客と企業の信頼関係の構築を目指す。

 いずれも、データサイエンティストやシステムエンジニアなどの専門スタッフがチームを組み、DXプロジェクトの進行状況に伴走しながら実行するとしている。

 なお One Tempoでは、オンライン店舗となる自社EC(電子商取引)サイトなどのシステム構築にも対応する(図2)。「Salesforce Commerce Cloud」や「Adobe Commerce」「Shopify」などのEC基盤を利用できるという。

図2:店舗のDXを推進するためのオンライン環境も構築する