製造業向けIoTデータの分析サービスにおけるOTデータ対応機能、日立ソリューションズ東日本が強化

　日立ソリューションズ東日本の「WellLine」は、製造現場のIoT（Internet of Things:モノのインターネット）データを可視化・分析することで、非生産・ロス時間の短縮などを支援するクラウドサービス。今回、最新版の「WellLine 1.3」の提供を開始した。

　WellLine 1.3での最大の強化点は、IoTゲートウェイ製品との接続機能。OT（Operational Technology：運用技術）データの収集力を高めるのが目的だ。アンドン（生産ラインの生産状態報告システム）との連携により、現状を可視化するIoTシステムが構築できるとする(図1）。加えて、対象データの幅を広げることで、データの組み合せによる稼働率の低下原因や品質に関する情報など多面的な分析が可能になるという。

図1：IoTシステム構成の一例

　そのために最新版では、IoTゲートウェイ製品と連携するために各種のデータ構造に対応した。PLC（Programmable Logic Controller）やSCADA（Supervisory Control And Data Acquisition）、MES（Manufacturing Execution System）、各種センサーなどOTデータの種類を問わない。OTデータは、セルフサービスBI機能により表示・分析ができる。

　日立ソリューションズ東日本によれば、現場での働き手と働く時間の縮小が深刻化する中で、業務の効率化や自動化に向けたICT活用が期待され、AI(人工知能）／IoTといったデジタル技術への関心が高まっている。特に製造現場では、稼働率・品質向上のためのIoTの導入が大手企業を中心に検討が進んでいる。しかし中小企業では、導入のハードルの高さや投資対効果がネックになり多くの課題があるという。

　同社はWellLineにおいて2024年までに累計10億円以上の売り上げを見込む。