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データ分析における仮説を立てるための因果関係を見いだすAIツール、ニュートラルが販売

DIGITAL X 編集部
2021年7月9日

データ分析における仮説を立案する際の有力情報となる因果関係をAI(人工知能)技術を使って探索するツールを、業種・業務システムなどを開発するニュートラルが2021年7月から販売する。AI技術に関する専門知識がなくても、データから因果関係を見いだせ、予測のための仮説が立てやすくなるという。2021年6月22日に発表した。

 業種・業務システムの開発などを手掛けるニュートラルの「QuickCausalSearch」(クイック・コーザルサーチ)は、データ分析による予測精度を高めるのに必要な仮説の立案に有用な因果関係を探索ツール。データを読み込ませれば、AI(人工知能)技術により因果関係を探索し提示する。

 一般にデータ分析に向けては、分析のための仮説を立てて関連性のあるデータを探し出す必要がある。仮説の適切さが問われ、データサイエンティストなどの専門家が求められる理由になっている。

 これに対しQuickCausalSearchでは、専門知識がなくても、AI技術によってデータ間の因果関係が提示されるため、仮説が立てやすく、結果としてデータ分析の精度を高められるという(図1)。

図1:「QuickCausalSearch」による因果関係の探索例。図は機械の故障の原因分析のケース

 QuickCausalSearchは、Windows 10(64ビット版)以降のデスクトップ環境で動作するソフトウェアとして提供する。ネットワーク経由でクラウドなどにデータを送信しないため、データ漏えいなどの心配はないとしている。

 ニュートラルはQuickCausalSearchの用途として、需要予測に基づく生産計画の立案や消費者の行動分析、機器に発生した故障の原因分析などを挙げる。今後は同社が開発する製造業向けシステム「Quickシリーズ」と連携させ、需要予測や故障の未然防止などに応用していくという。

 QuickCausalSearchの価格は要問い合わせ。3年間で100社への導入を目指す。