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複数のAGVが自律走行するための群制御システム、AIベンチャーのTRUST SMITHが開発

DIGITAL X 編集部
2021年7月14日

複数のAGV(無人搬送機)を同時に走行させるための群制御システムを、AI(人工知能)関連技術を開発するベンチャー企業のTRUST SMITHが開発した。メーカーを問わず混在しての運用ができるという。2021年6月25日に発表した。

 AI(人工知能)関連技術ベンチャーのTRUST SMITHが開発した「AGVの群制御システム」は、異なるメーカー製の複数台のAGV(無人搬送機)が存在する環境下において、それぞれが衝突せずに、最適なAGVを最短経路で走行させるためのシステム(図1)。ピッキングシステムなどと組み合わせれば、倉庫業務の自動化が図れるとする。

図1:「AGVの群制御システム」は、複数台のAGVから最適なAGVを最短経路で走行させる

 本システム下でのAGVは、センサーで取得した情報から自身が地図を作成することで自己の位置を常に把握しながら、目的地までの最適な経路を算出する。互いが衝突しないための回避機能を備える。

 AGVに対し優先順位を決定することで、複数台のAGV全体として、より最適な動きができるようにする。AGVの使用率を基準にすることもできる。これらを実現するソフトウェアは、AGVのメーカーを問わず対応可能なため、ハードウェアコストを抑えられるとしている。

 TRUST SMITHによれば、ネットショッピングの需要がより高まっている一方で、物流センターにおける労働力不足や、物流センターそのものを建設するための土地不足が年々深刻化している。AGVの適用範囲を、従来機よりも拡大することが、物流現場における人手不足の解消とスペース効率の向上につながるとする。