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川を流れるごみの量を計測するクラウドサービス、八千代エンジニヤリングが発売
2021年7月21日
川を流れるごみの量を計測するためのクラウドサービスを八千代エンジニヤリングが2021年7月7日に発売した。東京理科大学と共同で開発し、サービス商品化した。海洋プラスチック要因となる、陸上で発生し河川を流れていくプラスチックなどの浮遊ごみの実態を把握できるという。同日に発表した。
八千代エンジニヤリングの「RIAD(River Image Analysis for Debris transport)」は、川を流れるゴミの量を測るためのクラウドサービス(図1)。川ごみの多くが水表面を浮遊することに着目し、市販のデジタルビデオカメラを用いて河川表面を垂直に撮影すれば良い。撮影データをクラウドにアップロードし、ゴミの量を計測する。自然系ごみと人工系ごみを判定できる。
ネットワークカメラを用いれば遠隔監視もできる。太陽光パネルやバッテリーを組み合わせれば、計測の無人化・自動化・長期連続観測が可能になる(写真1)。
従来、川を流れるごみの量の測定は、人手による直接的サンプリングによっていた。安全面や作業負担、コスト面の課題のほか、川ごみが出水時に多く流出するため、急な出水への対応が難しいという課題もあった。
海洋プラスチック問題は、世界的な社会課題になっている。東京理科大による研究では、海洋プラスチックの大部分は、陸域から河川経由で海まで流出している。プラスチックごみ問題への対応には、河川を流れるごみの量のモニタリングが不可欠だという。
RIADの利用料金は、6カ月が40万円(税別、以下同)、12カ月だと50万円である。