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プラントの設計データを相互利用するためのデータ変換基盤、横河電機が国内外で販売

DIGITAL X 編集部
2021年7月21日

プラント設計において複数社が作成する設計データをプラント全体として相互運用するためのデータ変換基盤を横河電機が開発し、国内外で販売する。まずは設計データの不整合を検知するモジュールを2021年7月7日に発売した。同日に発表した。

 横河電機が発売した「OpreX Data Model Broker」は、プラントおよび計装システムの設計データを変換するためのプラットフォーム(基盤)。複数社が作成する設計データに散在するデータの整合性を検証し、プラントのライフサイクルを通じて相互に運用・利用できるようにする。情報の意味を定義するための概念であるオントロジー技術をデータベースの運用・管理に応用し実現した。

 Data Model Brokerは複数のコンポーネント(部品)からなる。今回、第1弾として「設計データバリデーション(Design Data Validation)」を用意した。石油・化学などのプラント建設のEPC(設計・調達・建設)フェーズにおいて、P&ID(Piping & Instrument Diagram:配管計装図)と3D配管図の不整合箇所を自動で検出する。設計データ間の整合性を確認するための作業時間・工数を大幅に削減できるとしている。

図1:「OpreX Data Model Broker」の1コンポーネント「設計データバリデーション(Design Data Validation)」の概念

 設計データバリデーションが検証するのは、(1)配管の属性情報、(2)配管資材の属性情報および並び順、(3)フランジの仕様、(4)配管資材の流れの方向の4つ。

 配管の属性に関しては、P&ID側と3D配管図側の記載内容を照合する。さらに、配管資材の属性値と配管資材の並び順と、P&ID上で指定したバルブ端の仕様に対する3D配管図上での該当バルブと付随するフランジの配管仕様、プロセスの流れ方向に対してP&ID上の記載と3D配管図の記載が一致しているかを、それぞれ検証する。

 横河電機は、制御事業を「OpreX」ブランドで展開している。具体的な製品/サービスとして、OpreX Transformation、同Control、同Measurement、同Execution、同Lifecycleの5カテゴリーを展開する。今回発売したData Model Brokerは、Transformationカテゴリーの1製品群である「OpreX Connected Intelligence」の1製品になる。

 なおOpreX Transformationは、企業活動全体を俯瞰し、生産からサプライチェーン、リスク管理や経営までの領域を含んだオペレーションを実現するための包括的なソリューションだとしている。

 横河電機によれば、プラントの大規模化や、敷設される設備の高度化が進むなか、建設・増改築時には、各担当部門が種々のツールを用いて設計データを構築し、かつシステムに対して、設計書や仕様書に、機器・装置ベンダーが用意する図書や、システム群ごとのエンジニアリングデータなどが加わる。

 これらデータを一体的に利用するには、データの整合性が取れていなければならない。しかし、例えば3D配管図面は、多くの場合で数千枚、大規模プロジェクトでは1万枚を超えるにもかかわらず、これらをすべての整合性を手作業で確認しているのが現状という。