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荒川下流域のデジタルツイン、国交省荒川下流河川事務所が公開

DIGITAL X 編集部
2021年7月26日

荒川下流域の実状を3D(3次元)データで再現したデジタルツインを、同流域を管理する国土交通省 関東地方整備局 荒川下流河川事務所が2021年6月28日から公開している。3Dデータを使った河川管理を本格的に導入する取り組みの一環だ。3Dでの河川管内図の公開は、これが全国で初めてという。同日に発表した。

 国土交通省 関東地方整備局 荒川下流河川事務所が公開した「Arakawa Digital Twin online」は、同事務所が管理する荒川下流の3D(3次元)河川モデル。同事務所が測量などで取得した点群データなどに、3D都市モデルの「Project PLATEAU」も使って構築した。

 3Dでの河川管内図の公開は、これが全国で初めてという。河川管理におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)に位置付け、荒川下流域での各種ステークホルダーの協働を促し、流域治水や周辺環境を含めたコミュニティーの構築など、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みを強化するのが目的だ。

 デジタルツインとしてはまず、6月28日に「荒川3D 洪水浸水想定区域図(下流域)」を公開した。公開済みの「荒川水系荒川洪水浸水想定区域図」を2Dマップと3Dマップとして表示するWebアプリケーションで、各地点の洪水リスクを可視化する。

図1:「荒川3D 洪水浸水想定区域図(下流域)」の画面例

 7月5日に「荒川3D河川管内図(下流域)」を公開した。荒川に関する様々なデータを3Dマップ上に一元的に表示するWebアプリケーションである。国土地盤情報や河川環境データベースなどのデータを重ね合わせて表示することで、荒川の状況を詳細に把握できるとしている。

図2:「荒川3D河川管内図(下流域)」の画面例

 荒川下流河川事務所は今後も、目的に合わせた様々なデータを重ね合わせた3D河川モデルを順次公開していく予定である。