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AIシステムの開発・検証環境、SB C&Sが2021年内に提供を開始

DIGITAL X 編集部
2021年8月10日

AI(人工知能)システムをノーコードで開発・検証するためのクラウド基盤を、ソフトバンクグループのSB C&Sが2021年内に提供を開始する。実際のデータを対象に、ノーコードで作成したAIモデルの精度を検証できる。開発を支援するためのポータルサイトも用意する。2021年7月20日に発表した。

 ソフトバンクグループのSB C&Sの「AIMINA(アイミナ)」は、AI(人工知能)システムを開発・検証するためのクラウド基盤サービス(図1)。AIモデルの開発から、その評価までを可能にする。2021年内にサービスを開始する。

図1:「AIMINA」は、AIシステムの開発・検証のためのクラウド基盤

 AIMINAでは、AIモデルをノーコードで作成できるという。AIエンジニアやデータサイエンティストを抱えなくても、現場スタッフによるPoC(Proof of Concept:概念実証)を可能にし、AIシステム効果測定や、そのための指標の設定を可能にし、実導入に向けた判断材料を提供できるという。

 AIモデルの作成ではまず、業種や職種、利用シーンを選ぶ。製造・医療・物流・建設など種々の業種に対応。利用シーンとしては、画像処理や自然言語処理、時系列解析、音声処理などを挙げる。

 その後、AIMINAのガイドに沿って学習用データを登録すれば、AIMINAが持つ複数のAIモデルから、用途とデータに合ったモデルが生成される(図2)。学習用データがない場合は、AIMINAに登録済みのテストデータを使える。その後、学習結果をチェックして最適なAIモデルを選択する。

図2:業種や職種、利用シーンを選べば、AIモデルが作成される

 作成・選択したAIモデルは、AIMINA上で実データを使って検証することも可能だ。ガイドに沿って推論用データを登録すれば、どのようなAIシステムが開発できたかを確認できる。

 現場のスタッフによるAIシステムの開発・検証を支援するためのポータルサイトも用意する(図3)。AI技術に関する基礎的な知識やプロジェクトの進め方、ビジネス面でのAIシステムの活用事例のほか、AI関連サービス会社の情報などを提供する。

図3:AIシステム開発に必要な各種情報も提供する

 マーケットプレイス機能も用意し、サービス会社などが開発したAIパッケージ商品も販売する。各社が開発したAIモデルをAIMINA上に実装し、いつでも購入できるようにする。将来的には利用企業が開発したAIモデルの取り扱いも検討するという。