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飲食店のPOSデータ分析やPOS端末管理ができるクラウドサービス、扶桑電通が開始

池田 真也(DIGITAL X 編集部)
2021年8月17日

飲食店におけるPOS(販売時点情報管理)データを集計・分析するためのクラウドサービスを、扶桑電通が2021年7月28日に開始した。多店舗展開する飲食チェーンを対象に提供し、店舗運営の効率を高める。同日に発表した。

 扶桑電通の「Bistron/cloud」は、飲食店が持つPOS(販売時点情報管理)データをリアルタイムに集計・分析するためのクラウドサービス。多店舗を持つ飲食チェーンを対象に提供し、各店舗の売上集計などの業務効率を高める。時間帯別の注文数を把握することでフードロス削減へのデータ利用が期待できる。

図1:「Bistron/cloud」のサービス概要

 Bistron/cloudは、飲食店チェーンの全店舗・全POS端末の売上明細、合計データ、精算データをクラウド上で一元管理する。電子レシートも検索可能な形で保存する。POS端末とクラウド間は、API(アプリケーションプログラミングインタフェース)またはFTP(ファイル転送プロトコル)で連携させる。

 データ分析のほか、本部から各店舗に、商品や売価などのマスターデータの配信ができる。POS端末の状態(開設・精算・設定の更新)を個別に確認でき、機能改修や新たなアプリケーションをスケジュールに沿って配信することも可能だ。

 業務ログの分析機能も持つ。Bistron/cloudにログインした利用者それぞれの操作内容を記録でき、いつ・だれが設定ファイルを更新したのかなどを把握できる。

 Bistron/cloudはパブリッククラウドサービス「Microsoft Azure」上で稼働する。POS端末の稼働状況把握や業務ログの分析は、システム運用者不要で実施できるため、システム管理のための予算やリソースを他用途に振り向けられるとしている。

 Bistron/cloudの利用料金は、POS端末の台数により変動する。POS端末が1〜50台までの場合、1社当たり月額8万円。POS端末用の専用アプリケーションが必要で、1〜50台までの場合、1台当たり2000円がかかる。