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日本のコンタクトセンターのKPIは未だ応答率、デロイト トーマツの調査

DIGITAL X 編集部
2021年8月24日

CX(Customer Experience:顧客体験)向上を目指すも日本のコンタクトセンターのKPI(重要業績評価指標)は未だ応答率が中心--。こんな調査結果をデロイト トーマツ グループが2021年8月5日に発表した。海外では顧客ロイヤリティ重視にシフトしている。

 デロイト トーマツ グループの『日本版グローバルコンタクトセンターサーベイ』は、コンタクトセンターの運営状況をグローバルに調査するもの。2013年から隔年で実施しており、前回から日本企業も対象にしている。最新版は、2020年12月から2021年1月にかけて多様な業界のコンタクトセンター幹部を対象に実施した。

 顧客接点としての重要性が高まるコンタクトセンターの重要戦略としては、「顧客体験(CX:Customer Experience)の向上」を挙げる企業が海外で54%、日本での45%あった。だが、CX向上のために重視するKPI(重要業績評価指標)では、海外企業の42%が「顧客ロイヤルティ指標」を一番に重視するのに対し日本企業が4%どまり。逆に「応答率」を重視する日本企業が40%だったのに対し、海外企業は6%だった(図1)。

図1:コンタクトセンターにおける重要戦略とCX向上に向けて重視するKPI

 この結果に対しデロイト トーマツは、「多様化する顧客ニーズを踏まえた『個客』視点の戦略へのアップデートが求められる」と指摘する。

 顧客対応のためのチャネルにおいては、グローバルでは電話以外の「ノンボイスチャネル」の活用が進む。電話対応比率は海外企業が現状62%、2年後には50%にまで低下する見込みである。これに対し日本企業では、現状が78%、2年後も60%の利用が見込まれる(図2)。

図2:顧客応対チャネルの構成比の推移

 デロイト トーマツによれば、ノンボイスチャネルへのシフトに成功している企業は、各チャネルで、どのような顧客・用件を対応すべきかを定義し、顧客属性に応じた問合せ導線を設計している。こうした取り組みが日本企業での課題になるとする。

 コロナ禍でコンタクトセンターの在宅勤務への取り組みが進んでいる。日本でも、自社運営するコンタクトセンターでの在宅勤務者の割合は26%だった(図3)。在宅勤務の活用は、パンデミック収束後も、従業員体験(EX:Employee Experience)の向上による人材確保や、繁閑に応じた人員配置などを目的に、拡大していくとみる。

図3:日本企業における電話以外のチャネルへの切り替え状況

 並行してクラウド化が加速している。日本企業でコンタクトセンターにクラウドを導入済または今後2年間で導入予定の企業が67%あった。前回調査時は43%だった。