建物内の3Dストリートビューを作るためのクラウドサービス、NTTビズリンクが開始

　NTTビズリンクの「Beamo」は、市販の360度カメラなどで撮影した建物内の映像から3D（3次元）ストリートビューを作成するためのクラウドサービス（図1）。3Dストリートビューは、各種施設や建設現場などにおいて、土地や設備の遠隔からの状況確認や計測作業などに利用できる。

図1：建物内の3Dストリートビューの例

　映像は、市販の360度カメラとスマートフォンを使って撮影する。撮影データをクラウドにアップロードすれば3Dストリートビューが作成される。GPS（全地球測位システム）機能が使えない室内でも、スマホが持つジャイロ機能を使って撮影位置を特定する。

　メジャー機能があり、作成した3D空間において、運搬経路や設置スペースなど、各種の距離を計測できる。タグ付け機能を使えば、現地の補足情報などを動画や画像、文章で付与できる。

　撮影した3Dデータはクラウド上でアーカイブとして保存できる。例えば建物であれば、建設から運用、解体までのライフサイクル全体の状況データを容量無制限で保管できる。更新履歴を比較しての表示も可能だ。

　Beamoは、NTTコミュニケーションズが2019年4月から実施しているオープンイノベーションプログラム「ExTorch Open Innovation Program」発のサービス。写真を3Dビューで表示する技術を手がける3iと共同で開発した。NTTコムグループが保有する国内外65棟のデータセンターや通信局舎における検証では、現地調査業務の生産性向上などの効果が確認できたという。

　NTTビズリンクは今後、リアルタイムでの監視系サービスや情報配信サービスとの連携、ドローンなどを使った撮影の自動化といった機能拡充を図るとしている。