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データをAI技術で分析するためのデータの事前準備サービス、CTCが開始
データをAI(人工知能)技術を使って分析する際に必要なデータの事前準備(アノテーション)サービスを、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)が2021年8月19日に開始した。同社の特例子会社CTCひなりと共同で提供する。企業のAI技術活用を支援する。同日に発表した。
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)が開始したのは、AI(人工知能)技術を使ってデータを分析する際に必要になるデータの事前準備サービス。データの表記揺れや誤記などをプログラミング言語Pythonなどを使って整えることで、すぐにデータ分析に取りかかれるようにする。
例えば、「お客様と顧客」「取締役と役員」といった用語の名寄せや、全角と半角を含めた表記ルールの適用、重複した用語の削除や異常値の除去などを実施する。まずは、CTCが受注した金融業を中心とした顧客企業におけるデータ分析案件を対象に提供する。
データの事前準備サービスを共同提供するCTCひなりは、障害者雇用を進める特例子会社。同社では2020年初頭から、主に知的障がいを持つ社員と、同社員を支援する社員(サポートマネージャー)がチームを組み、Pythonによるデータ整形に取り組んできた。CTCが金融分野で持つAI技術の利用やデータ分析のノウハウを基に、約1年間の試行期間を経ており、定型的なデータの整形に関してはエンジニアと同等の技術水準を持つとしている。
CTCによれば、データの整形や加工、欠損や誤りの修正といったデータの事前準備作業は、AIシステムを導入するための作業全体の8割を占めるうえ、データは日々追加・更新されるため作業を継続する必要がありエンジニアの確保などが課題になっている。
CTCは、データの事前準備サービスを提供することで、AI関連ビジネスを推進したい考えだ。IT分野での障がい者の職域拡大にもつながるとしている。